本学徽章
東京造形大学の象徴としてのマークは、「大学の個性を十分に生かすサインであるべき」との考えから、イオニアスパイラル〈Ionia spiral〉を描く際の複線を原形としてデザインしたものです。
スパイラルというのは、無限に発展する曲線として古くから用いられていますが、その中でも最も美しい曲線を形づくるものとして、アテネのアクロポリスの柱頭にも使用されているイオニアスパイラルを選び、これを基本にして現代デザインの簡明さを強調し、構築したいという願いを込めて直線化しました。
1966年本学創立の時、勝井三雄氏によってデザインされたものを、1993年八王子市元八王子から八王子市宇津貫町の現キャンパスへ移転の機会に、田中一光氏が、リ・デザインしたものです。
イオニアスパイラル
このスパイラルは2辺の比が与えられた矩形に内接する弧成の渦巻きがえがける方法で、四辺形の一辺を底辺とする直角二等辺三角形と他の一辺を底辺とする直角二等辺三角形との共通の辺の長さの差を一辺とする正方形をえがき、その辺の中点を結ぶ正方形の辺を伸ばして1A、2B、3C、4Dとします。1を中心として、1Aを半径とする四分円弧をえがき、つぎに2を中心として2Bを半径とする四分円弧をえがき、順次中心を移して、おなじえがき方をくりかえして中の方へえがいてゆきます。即ち、あらゆる四辺形に内接する渦巻きをえがくことができます。
本学徽章は、この作図上の複線を応用して制作したもので、矩形の2辺の比は1:1.1です。