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ニュードキュメンタリーとは 絵画 生井沙織

虚構が事実を浸食しその姿こそが現実となり、もはや虚構ではなくなる。そしてそれは繰り返される。
私はそのようなことに強く惹かれるし、それがニュードキュメンタリーの姿…なのかなと考えています。

授業で観たソフィ・カロの「ダブルブラインド」は特にそれを強く感じて、わかりやすかったドキュメンタリー映画です。
作者本人が出演し、男(昔のカレ)にアメリカ横断旅行ロードムービーを撮ろうと持ちかけて車を転がして、互いを撮り合いながらその映像のバックに心に浮かぶ彼らの本音が流れ交錯するものですが、なにより面白いのは作者と男が本当に結婚すること。
きっとソフィは本当に男と結婚したくて始めたのだろうけど、中盤までは二人とも科白を読んで演じているようで、この映画のことを念頭に置いているように感じられた。(もちろん台本などない)
しかし時間を追うごとに彼らの本音が滲み出て溢れてくる。男は「彼女は本当に結婚する気なのか」と心の中で口にするし、彼女は「彼は結婚のことを口にしないようにしている」と心の中で口にする。
そしてベガスに着いた時ソフィからの問いに男が一度ノーを出す。そして改めて結婚することにする。この時の男の煮え切らない顔といったらない。
はじめは虚構であるかのようなものが事実を浸食していく、まさにそれを観た気がしました。いや、むしろ現実が元々無いのか、、とも考えた映画です。

私自身そういったことに興味を持って制作しているので、ニュードキュメンタリーという視点をこの授業で考えることができてとても勉強になりました。
一年間ありがとうございました。
投稿中に12時を過ぎてしまい、先生方申し訳ないです。


絵画 生井沙織

my documentary 2007-2011 今井将紀

関東大震災写真集 “絵はがきが語る関東大震災” より抜粋した写真数点

ソース元の写真集表紙





画面右の写真は、遺体が瓦礫とともに宙づりになっているところを撮影している。



被災した建築の写真たち。周囲は瓦礫の山なのにも関わらず、これらは、屋根部分が崩れても、ファサードは原型を留めている。



写真左は当時の街並み。鉄骨の建築は原型を留めており、東日本大震災の画にも似た風景だと感じた。



写真左。当時の日本橋付近の写真。



写真右。永代橋付近の水死体の写真。今では考えられない遺体の写真。



写真左。深川区,茅場町付近の焼死体。これも、メディアにあがるとは今では到底考えられない写真。



写真右上。親子の遺体。それを足元に眺める人々の画。



画面中央右。おびただしい数の遺体。



画面左。横浜正金銀行の惨死体。ただの遺体写真というよりも、ライティングや構図などから作品として撮られた写真のような感覚がある写真である。



画面左下。貨物列車の中にぎゅうぎゅうに乗せられた、被災者たち。

課題発表ブログのこと

ホンマです。 2011年度新しいクラスがスタートし、新しいブログが開設されました。

今学期はこの大震災についてのメディア表現について考察したいと思っています。

どんな写真や映像がメディアに発表され、どんなものを人々が欲し、かつ影響をあたえたかを考察するのは、ただ単に「こんな表現多かったよね」ということではなく、モラルの事(社会性)はもちろんの事こと、人間の記憶のあり方や無意識の問題を考えることだと思います。

1回目の課題は「この震災で印象に残った映像」

2回目は「今回以外の災害についての映像」を持ち寄ってみる

です。先週さっそく2回目の発表をしてもらいましたが

○神戸の建築家が震災の影響を残して建物を補強して、そのまま住むとはどういう事なのか?

○津波で流された写真を奇麗にして持ち主に返すプロジェクト

もう時代はテレビとインターネットの画像にニュース性としての役割を取って代わられた写真が「記憶を所有する」という物質性ではまだ有効だったということが示唆されていると思います。

記憶というがどんなものがもう少しみんなで考えたいと思います

本日の授業は残りの班の2回目の課題の発表になります。

ホンマタカシ

ちなみに来週17日は恵比寿の写真美術館にプラハの春1968 ヨゼフ•クーデルカを観にいく課外授業になります。写真美術館のホームページhttp://www.syabi.com/contents/exhibition/index-1353.html
マグナムのクーデルカの動画http://inmotion.magnumphotos.com/essay/invasion

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