「WE FORGET NOTHING. 残留の層としての身体」 穏愛
穏愛
絵画専攻領域 2022年度卒業
本展は、感情や記憶が風化していくプロセスと、その中で身体に蓄積される不可視の「残留物」に焦点を当てるものです。
私たちが日々の生活の中で抱く感情や記憶は、変化と忘却にさらされ、次第にその輪郭を失っていきます。しかし、融解するように失われたその輪郭は、単に消えてしまったのではないと私は考えます。むしろ、それらは身体の内に滞留しながら、何かを形作ろうとしているようにも感じます。
この不可視のプロセスと可能性を捉えるために、本展では、融解、摩耗、堆積、歪みといった類似した物質的プロセスを手がかりとして用い、物質の変容を作品の中心的な要素として取り入れています。
作品に見られる積層構造は、感情や記憶の風化が反復された痕跡であり、同時に、時間の経過のなかで生じた「偏り」を示すものでもあります。それは、失われながらも何かが残り続けるという、不完全な消失のなかで生じた蓄積と逸脱の結果です。
本展の作品は、感情から生まれる創造とそこに立ち現れる眼差しが、忘却と変容を連続していく過程を示し、鑑賞者自身の内側に潜む「残留の層」に目を向ける契機となることを目指しています。
開催期間
2026年9月18日~2026年9月23日
休館日
なし
時間
12:00 - 20:00(水曜17:00迄)
入場料
無料
会場
新宿眼科画廊
会場住所
東京都新宿区新宿5-18-11 新宿眼科画廊 スペースM