「消えない故郷」新宿ニコンサロン

于昊延(ウ ハオヤン)
写真専攻領域 4年生
中国の急速な経済発展は都市化を推進し、農村もその波に巻き込まれた。私の故郷は現在地図上から消え、わずかな土地の痕跡のみが残っている。この変化は地理的な空白を生むだけでなく、感情的な断裂をもたらした。故郷と私の距離は広がり、記憶は曖昧となり、強烈な喪失感が生じている。私は「帰属感をどのように再解釈するべきか」と問い続けている。
葛藤を解消するため、幼少期の友人や村の人々を探し、彼らの表情から記憶の断片を読み取ろうと試みた。彼らの顔には郷愁と未来への不安が交錯している。その瞬間をカメラに収めることで、故郷の輪郭を再び描き出そうとした。
夕日が沈むと、西の地平線は深いオレンジ色に染まり、炎のような穏やかな空を映し出す。遠くを見つめる二人の若者が揺れる太陽を眺めている。太陽が沈み、夜が潮のように押し寄せ、この日の物語が終わったことを深く感じた。
(展示会ページより引用)
開催期間
2025年9月23日~2025年10月6日
休館日
日曜休館
時間
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
入場料
無料
会場
ニコンプラザ東京
会場住所
東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー28階
関連Webサイト
https://nij.nikon.com/activity/exhibition/thegallery/events/2025/20250923_ns.html