「意見交換会 ・ CA/CR/CC 006」

清水哲朗
専門科目 非常勤講師
他、10名
「意見交換会 ・ CA/CR/CC 006」 開催のご案内
水曜日4限授業後、第6回「意見交換会・CA/CR/CC 006」を、学部・大学院生、卒業生、学外一般の方を交え行ってゆきたいと思います。タイトルのCA=クリエイティヴ・アクション(創造的行為・行動)、CR=クリエイティヴ・リレイション(創造的な関わり合い・関係)、CC=Creative Commons = 創造的な共有・共同を意味したいと思います。
いろいろな専攻領域、研究科、卒業生、学外よりの一般の方たちも含め、自由に自分の表現、関心のあることなどについて発表してもらって、意見交換したいと考えています。清水の方からも発表します。
第6回=006 の今回は、前半、渡邊さん(Yukiさん、学部3年)の発表、後半清水発表で行ってみようと思います。活発な意見交換が起こることを期待して行いたいと思います。
前回第5回は、清水単独でフランス人アーティスト、ピエール・ユイグの作品について発表しました。ドイツのカッセルの<ドクメンタ>や、我が国でも、2019年岡山での、
この「意見交換会 ・ CA/CR/CC 」は、どなたでも自由に参加できます。直接時間に会場におこしください。よろしくお願いします。
・企画名:「意見交換会・CA/CR/CC 006」
・開催日時:2023年7月5日(水)17:15〜(大体90分ぐらいを考えています)
・場所:10号館1階 CSプラザ食堂寄り丸テーブル付近
・内容:
(1) 渡邊さん(Yukiさん)の発表
・テーマ:Yukiさんの作品は非常に興味深いです。2年の時に制作された絵画状の表現では、「むしろ曖昧さを大切にして行きたい」と述べていらしたように記憶しています。Yukiさんは、非常にゆっくりと、「作るプロセス」を重要なものとして、それを注意深く観察してゆきます。そして、そこから発せられてくるものを体いっぱいで受け取っ(受信し)て、制作をとてもゆっくりと進めてゆくようです。その辺りのこと、意図や表現法について、いろいろな自己の表現例を紹介しながら、語ってくださるのではないでしょうか。乞うご期待!
発表後出席メンバー間での自由ディスカッション。
(2)清水発表
・テーマ:「絵画が立ち上がる – 小林正人論/序」
小林正人氏の作品は興味深いです。絵画の「枠取り」は解体されているかのようです。絵画は、解体されてバラバラになり、そこいら中に転がっている残骸の中から立ち上がってくるようです。哲学者のジャック・デリダは、著書『絵画の真理』(1978年)の中で、「パレルゴン=額縁」について語りました。そしてそれを、「ergon=エルゴン=内容」と「para=パラ=傍らにあるもの(Paralympic 『パラリンピック』の para、pararell『パラレル=並行』のパラに関連している)」に分け、その二者の結合について考えました。そこでは、「パレルゴン=額縁」の重要さが述べられたのです。それによって、表現を、「内容=ergon」と「枠取り=pareregon=額縁」に分け隔てるような、「二元論的」な、「区分」の考え方への批判が展開されて行きました。小林正人氏の作品では、内容=ergonと枠取り=pareregon は解体され、そのことによって、互いにより密に関わり合い、そこからゆっくりとしかもダイナミックに何かが立ち上がってくるように感じられてきます。その辺りの事情、ことについて、皆で意見交換、検討して行きたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
発表後出席メンバー間での自由ディスカッション。
・担当: 清水哲朗
*学外からお越しの方は、大学入口警備受付で入校のサインをして会場にお越しください。
(文責:清水哲朗)
開催期間
2023年7月5日
休館日
無休
時間
17:15〜
入場料
無料
会場
東京造形大学10号館1階 CSプラザ食堂寄り丸テーブル付近
会場住所
東京八王子市宇津貫町1556