齊藤智史”コキュウ”

齊藤智史
彫刻専攻 2006年度卒業
s+arts(スプラスアーツ)より、齊藤智史 個展「コキュウ」の開催をお知らせいたします。
齊藤智史は、楠を用いてフォルムを形成し、日本画に使われる顔料や灰などで着彩をしながら、どことなく懐かしいような、愛着が湧くような感覚が生まれる作品を制作する彫刻家です。アジア圏を中心に近年人気が上昇しており、今後も活躍が期待できる作家の一人です。
時を重ねると共に懐古的で曖昧になる過去の記憶を辿りながら、現在の経験が重なることで得られる新たな感覚を作品に反映させて、人間の記憶の中にある曖昧だがどこか懐かしい感覚を具現化することを試み制作をしています。
「夜、布団に入ると五感を刺激するもののない、無機的な世界が広がるような錯覚に陥るときがある。 しかし、其の観念は錯覚であると気づく。 遠くで聞こえる水や風の音、湿度を感じる混沌とした夜の匂い、空や地上に無数ある仄かな光、なんらかの研ぎ澄まされたかすかな 気配、深呼吸をすると体内に残るその日の風味、さまざまな有機的な世界がここにあることを感じる。それとともに、深く畏敬の念を 抱きこの世界が果てしないことに、絶望と希望を感じる。 おそろしさに呑み込まれないように、心と呼吸を整えながら人は眠り、個を求める夢をみる。 」----- 齊藤智史
本展「コキュウ」では、1日の終わりに静かに呼吸を整え、自身の感覚と向き合うことで発想を得た作品の発表をいたします。新しい色彩や形状を取り入れた立体や、昨年の個展で初めて発表し好評だった平面作品も引き続き発表いたします。これを機に、夜の落ち着き と夢のような浮遊感を感じさせる齊藤智史の新作群を是非お楽しみください。
開催期間
2021年5月21日~2021年6月6日
休館日
火曜休廊
時間
時間: 12:00-18:00 ※最終日は17:00まで
入場料
無料
会場
s+arts
会場住所
港区六本木7-6-5 六本木栄ビル 3F