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学生・関係者の活動 詳細

大学院プロジェクト「アートコミッションワーク A,B,C,D」プロジェクト作品学内設置、展示


 

5名


東京造形大学大学院プロジェクト「アートコミッションワーク A,B,C,D」では、プロジェクト構成員間での議論を重ね、今年のプロジェクト・テーマとして、「東京造形大学を少しでも楽しくするプロジェクト」を設定としました。そのテーマをもとに、各自作品を制作し、3号館横斜面上、10号館横芝生上などを中心として11月27日(月)より作品設置、展示を行っています。芝生の上の「Jの字」型の椅子には2人並んで座ることもできます。12月4日(月)には撤去されてしまいましたが、幾つもの列として仕掛けられた小さな噴水の連なりは、実りの秋の「稲穂」を造形大に出現させようと企てられた計画です。夕方にはライトアップもされ、まさに「黄金」に稲穂が学内に出現しました。また芝生奥には、現在進行中の「外で絵を描く」アトリエが仕立てられています。そして絵が描かれ続けています。そして3号館斜面には、木工の技術と溶接を駆使して出来上がった可愛らしいオブジェが並んでいます。その横には同じ作者によって謳われる詩が墨で紙の上に描かれ、その横には、即興的にZOKEIギャラリー内で描かれた巨大な平面作品の「目」が見開かれています。これら本プロジェクトを組み立て、制作に勤しんだメンバーたちによる作品に皆さんも触れ、その体験を通して、存分に「造形大学を楽しんでください」。以下に本プロジェクトのもう一人の担当教員、祐成政徳先生による、本年度プロジェクトに寄せられたメッセージをご紹介します。
(本プロジェクト担当教員 清水哲朗)

            ***

アンドロイドはうつくしい樹木の夢をみるか


 樹木の手入れの基本は、その樹木の性質を知ること。植物の健やかな成長を助ける様に手を加えてゆくことである。まず落葉樹であれば、冬場、葉の落ちた後に剪定を行うことが好ましい。つまり樹木の生命活動の活発でない休眠期に伸びすぎた枝を間引いてゆく。逆枝、交差枝を切る。日光の照射が樹木全体に行き渡るように、上部を強めに、下部を弱めに、上から下に向かって紡錘形になるように枝を透かしてゆく。と、ここまで植木屋見習いの初めに教わることのほんの一部である。しかしこのようなノウハウによって実際の作業をこなせるかというと、ほとんど手も足も出ない。実際の木を目前に、それらの言葉が何を意味するのかを確認してゆく。そして更なる難問は、自然は教科書通りではない、ということだ。それらについてのぼくなりの回答は、いいかげん(良い加減)を知ることである。最近よく耳にする人工知能は、樹木の100万通りのデータを打ち込めばこれをこなすようになるだろうか。さらにいえば、「うつくしい」とか「たのしい」という最も人間らしい目的の定かでない(良い加減な)ことに回答をだせるだろうか。
 しかしそれにしても、2017年造形大学大学院+αのこれらの学生は「東京造形大学を少しでも楽しくする」という曖昧きわまりない課題に何らかの回答を出した。それは個々人がどうでもよく生きているわけではなく、しっかりと自分の「たのしい」ということに対しての意見をもっているということだ。そして、その工程に少しの迷いもないようであった。ぼくはそれらの成り行きを傍らで見ていて、何か安心するような良い気分を味わった。それは多分、人類の未来もそれほど捨てたものではないのではないか、という大袈裟な安堵感であったような気がする。

祐成 政徳


開催期間

2017年11月27日~2017年12月19日


休館日

なし


時間

10:00〜17:00


入場料

なし


会場

東京造形大学学内各所


会場住所

八王子市宇津貫町1556