再発見!ニッポンの立体

保井智貴
彫刻専攻領域 准教授
わが国には土偶や埴輪、仏像や神像、人形、寺社を装飾する彫り物、置物など、信仰や生活に結びついた豊かな造形表現があります。ところが明治以降、西洋の彫刻がわが国に知られると、それらが刺激となって立体造形に大きな変化がもたらされます。それでも江戸時代以前の造形感覚が忘れられたわけではありません。精巧な技術を駆使して本物そっくりを目指した木彫の栗や象牙の貝殻には、西洋美術が得意とする写実表現とは異なる意識がみられます。それらは根付け、水滴、香合など小さな立体に寄せる日本人の感性に特によく表れています。一方で、現代のゆるキャラやマスコットにみる簡略化は、だるまや招き猫、各地で大切にされたこけしの造形と結びついています。本展ではジャンルを超えた多彩な造形表現によって日本固有の美意識を探ります。
開催期間
2016年7月16日~2016年9月19日
休館日
毎週月曜日(ただし7月18日、8月15日、9月19日は開館、7月19日(火)は休館)
時間
午前9時30分-午後5時 ※入館は閉館30分前まで
入場料
一般610円、大高生300円
(20名以上の団体は一般480円、大高生240円)
会場
群馬県立館林美術館
会場住所
群馬県館林市日向町2003