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2015年度 ZOKEI賞について

2015年度ZOKEI賞受賞者は、以下のとおり決定いたしました。
受賞者には、別途通知いたします。


学部(28作品)

専攻領域 学籍番号 氏名
グラフィックデザイン 201004 安部 空
201020 大坪 メイ
201032 柏木 美月
201045 酒井 有紀
201049 趙 允凡
201095 宮部 夏実
写真 202002 石田 宗一郎
202004 上原 沙也加
映画 203017 島崎 佳樹
203028 福地 理子
アニメーション 204021 清水 翔太
204023 菅生 侑美
204030 内藤 大介
メディアデザイン 205007 北島 礼花
室内建築 206007 宇都宮 啓人
206010 岡本 良樹
インダストリアルデザイン 207008 岡田 悠佳
207044 山本 楓
207301 池田 さやか
テキスタイルデザイン 208005 鵜飼 甘菜
208006 内田 彩文音
絵画 221012 伊藤 真澄
221019 岡田 舜
221021 小黒 実咲
221056 長井 美冬彩
221059 仁禮 洋志
彫刻 222006 大石 一貴
222022 番原 耕一郎

2016年2月12日

2015年度ZOKEI賞審査委員会委員長  井原 浩子
東京造形大学学長       有吉 徹





大学院(5作品)

修士論文・修士制作(5作品)

研究領域 学籍番号 氏名
デザイン 21451001 石原 優至
21451009 熊谷 綾乃
21451010 GU JIE
美術 21452006 香月 恵介
21452010 齋藤 友樹

推薦理由


■21451001 石原 優至(デザイン研究領域)
「断面によって作られる形の研究」  主査教員 森田 敏昭

 この作品は形を作りだすための基礎研究であり、学部からの研究の展開である。断面と断面を線材でつなぎ、形を作りだすためのシステムと、骨格に面を張ることで膜構造とする新たな造形手法について、試行錯誤を重ねた。現段階では具体的な提案には至ってないが、形の展開に留まることなく、素材を変えて膜を張るなど新たな試みもされており、魅力的な造形の獲得と、新たな造形手法の可能性を示唆している。

■21451009 熊谷 綾乃(デザイン研究領域)
「my plants」  主査教員 鈴木 マサル

 刺繍や捺染によって緻密に表現された、生命力溢れる作品群が秀逸である。圧倒的な時間と手数を必要とされる様々な技法をミックスする事で、重層的な視覚表現を獲得している。植物の有機的なフォルムも、自身が積み重ねたスケッチ群から探り当てたオリジナル性の高い形態であり、見る者に新鮮な驚きと発見を与えてくれる。アート作品として、テキスタイルという人の体温に近い素材と、気の遠くなるような作業量の積み上げでしか獲得出来ない、力強い作品群を高く評価した。

■21451010 GU JIE(デザイン研究領域)
「I CAN SEE YOU」  主査教員 木船 徳光

11分という時間を感じさせない傑作である。最初から最後まで緊張感が保たれ、的確な表現を支える動画の技術は高水準のまま最後まで保たれている。
 演出面でも心地よいタイミングでカットが構成されており、効果音や音楽の使い方も非常にうまい。入学時に掲げたテーマに沿って、2年間着実に研究していた成果が認められる。
またその成果をもとに幾つかのアニメーション作品を完成さていたことが、スキルの向上に繋がったのだろう。
 2年間、実作を続けた成果が見事に結実した修了制作であった。最後にもう一度、傑作である。

■21452006 香月 恵介(美術研究領域)
「PixelPainting<Gray>」  主査教員 母袋 俊也

 pixel paintingは、液晶ディスプレイ画像の光の三原色(rgb:赤、青、緑)のピクセルをアクリル絵の具により実体ある絵画に変換する極めて独自性ある手法である。且つ〈透過光/反射光〉〈実体/仮象〉〈絵画/像〉を往還するシミュラークルな批評性に富む分析的絵画として高くと評価できる。展示では「pixel painting」とともにテクスト、2年間の作品群がマトリックスとして開示され、電子顕微鏡で撮影された「白」をモデルに描いた2点の絵画がディスプレイの左右に配され、電子顕微鏡写真で奪われた「色彩」がピクセルによって色彩を帯び、再生成された二つの画面では異なった色彩を顕現させる秀逸な展示を実現させた。

■21452010 齋藤 友樹(美術研究領域)
「おもかげ」  主査教員 大橋 博

 数多ある彫刻表現の素材として木を選び、その中で木でしかできない表現を研究テーマとして本人なりに模索してきた。素材に傾倒しすぎているのではないかと思うところもあるが、空間をゆったりと使った展示には各モチーフの関係を読み解かせる文学的な表現が見て取れる。人間のスケールを取り込みながら、情景を共有しようという作者の言葉が造形化され心地よい空間を構成している点を高く評価したい。


2016年2月12日

東京造形大学大学院研究科長   沢 良子
東京造形大学学長        有吉 徹

【過去のZOKEI賞について】

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