2013年度 ZOKEI賞について
2013年度ZOKEI賞受賞者は、以下のとおり決定いたしました。
受賞者には、別途通知いたします。
学部(31作品)
専攻領域 | 学籍番号 | 氏名 |
グラフィックデザイン | 001618 | 大泉 かおり |
001642 | 渋谷 爽加 | |
001662 | 徳永 千夏 | |
001663 | 戸田 愛子 | |
001684 | 森井 楓貴 | |
写真 | 002602 | 伊藤 芙実 |
002615 | 森 麻衣子 | |
映画 | 003617 | 坂口 行弘 |
903642 | 渡辺 大知 | |
アニメーション | 004612 | 齊藤 祐 |
004626 | 服部 友璃香 | |
004636 | 山本 拓美 | |
メディアデザイン | 005606 | 江田 彩香 |
005615 | 小嶋 舞子 | |
室内建築 | 006608 | 後藤 紗希 |
006619 | 畑 幸子 | |
インダストリアルデザイン | 007604 | 石原 優至 |
007614 | 熊川 瞳 | |
007617 | 佐々木 真 | |
テキスタイルデザイン | 008603 | 伊藤 蓮美 |
008617 | 白石 倫代 | |
008632 | 吉田 かな子 | |
サステナブルプロジェクト | 009616 | 中澤 彩美 |
009617 | 中山 あきの | |
絵画 | 010619 | 大場 咲子 |
010624 | 香月 恵介 | |
010630 | 北島 麻里子 | |
010639 | 齋藤 真理 | |
010648 | 高山 夏希 | |
彫刻 | 011602 | 足立 篤史 |
011605 | 今岡 要子 |
2014年2月12日
2013年度ZOKEI賞審査委員会委員長 井原 浩子
東京造形大学 学長 有吉 徹
大学院(4作品)
修士論文・修士制作(4作品)
研究領域 | 学籍番号 | 氏名 |
デザイン | 251005 | 井上 美里 |
251012 | 川嶋 しのぶ | |
美術 | 252009 | 河西 優子 |
252020 | 蓜島 菜々 |
推薦理由
■251005 井上 美里(デザイン研究領域)
「structure」 主査教員 須藤玲子
繊維素材による新しい造形形態を探る作者の制作の源は、原始、伝統の手仕事へのリスペクトにある。
多くのプリミティブな布地へのフィールドワークを経て、日本の南端、奄美大島の絣技法にたどり着き、その技法を応用し、修士制作として結実させた。作者の作品の経糸は、織りの常識を覆す。寄り添う経糸は互いに横切り、完璧に横に動いている。
結果、仕上った布地は、三次元の構造を持つ。鮮やかな色彩、連なる形態、自在に動く糸、一見して作者の作品とわかる強い個性、そして独特の美意識に貫かれている。
伝統的な技法の確かな習得、斬新な工夫による独自の技法の開発、それらを駆使した独自性の強い表現を希求した姿勢を高く評価した。
■251012川嶋 しのぶ(デザイン研究領域)
「Child Culture Design」 主査教員 春日明夫
子どもをめぐるデザインにおいて最も重要な点は、子ども側の視点と立場を大切に考え、それが子どもの成長・発達に対して有効性を発揮しなければならないことである。本研究は、これまで多くの造形活動を実施し、そこから得られたデータを基に提案されている点に説得力がある。「色彩独楽」を含む5種類の知育玩具の提案は、子どもの自発性を促す遊び道具として優れており、特に色彩感覚を刺激し、想像的創造力を養うための素晴らしい提案と評価した。
■252009河西 優子(美術研究領域)
「Memory trace」 主査教員 木下恵介
この作品はリトグラフ1版に墨1色という非常にシンプルな技術を使いながらも、様々な場所を旅行して感じた空気感、湿度、匂いなどの記憶と経験からの想像を作品として見事に定着させ成功していた。
特に今回の展示では、12点組の作品が素晴らしかった。それは制作者が時間をかけて1点1点丁寧に描き込んだ作品の集積であり、常に新鮮な感覚を持ちながら制作できるように工夫したことが表現の幅広さや変化の多様さに繋がり、見飽きることのない良質な展示となっていて高く評価できる。
■252020 蓜島 菜々(美術研究領域)
「two side」 主査教員 生嶋順理
本来、決して留まらない光の形状を、様々な表現方法を複合した空間に、光と影の存在の普遍的な有様として示し、生命力の賛歌を見る者と体験的に共有することを目指した秀逸な作品である。描かれた木立や梢の形態は、膜面に光を透過させる型として置き換えられ、そこを透過する光は、膜面に葉影の映像を、壁面に明暗の図を映し出す。天井へと高く続く8面の白い膜面は、上昇する崇高な精神性を空間に内包させ効果的である。
2014年2月12日
東京造形大学大学院研究科長 沢 良子