タイトル

犬筥コラボレーション

日本で最初に磁器を創り上げ、伝統と完成された様式美が世界的に有名な町有田と、美術デザイン系の学生との出会いによる“新しい変化”を求めるために企画される。
安産のお守りとして古くからある犬筥を学生が紙面と立体(絵付け焼成)でデザインした。ファイン系の審査員と有田の専門家が、2つのカテゴリーで審査を行い、それぞれ最優秀賞1点、優秀賞2点の計6点を選び、主催者によって製品化やモデル化された。他に奨励賞が5名。

東京造形大学学生の受賞者
優秀賞 牧野裕子
(アニメーション) 優秀賞
安産のお守りということで、優しいお母さん犬をイメージして描きました。お腹の大きい星は赤ちゃんを表しています。 赤ちゃんが生まれた後も、記念品として手元に置いて欲しいという思いを込めてデザインしました。
最優秀賞 本間美里
(グラフィックデザイン) 最優秀賞
元気な子が育って欲しいという願いから、元気に絵の具をぶちまけたイメージ
奨励賞 納富馨子
(グラフィックデザイン) 奨励賞
置き物は、日本のもので「和」なので、「洋」と組み合わせてみようと思い、トルコの模様をイメージして描きました。

その他受賞者
奨励賞・土橋冴香(テキスタイルデザイン)、小山田紀子(グラフィックデザイン)、田中昭彦(インダストリアルデザイン)

講師:吉田宏太郎のコメント
最優秀賞の本間さんの作品は斬新で簡潔な美しさがファイン系のカテゴリーで評価された。実際の作成にあたっては有田ににじみの表現がないため難しかったそうである。優秀賞の牧野さんの作品は有田の専門家とファイン系の審査員の双方に選ばれた。納冨さんの作品は和と洋のアレンジが評価された。 ここ3年ほど、デッサンと平面造形の授業に、企業や団体とのコラボレーションという形を取り入れている。今回は磁器の町有田とのコラボで、デザインと工芸、デザインとファインアートの関連性を知ることができ、伝統性と現代性把握するのにも有効だった。学生が学外との繋がりを持つことは、現在の社会状況から見て必要で、今後も展開していきたいと思っている。
ご協力頂いた有田の関係者の皆様ありがとうございました。

べんじゃらまつり実行委員会からのコメント
斬新で魅力的なデザインが出品されたこと、犬筥のことや有田の伝統的な文化を学生の皆さんに学んで頂いたことが有田にとって有意義だったと思います。

→有田雛のやきものまつり  →パンフレット