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留学生レポート(仁木紀花)

仁木紀花

領 域 : 美術
留学先 : オランダ ロッテルダム芸術アカデミー
期 間 : 2009年2月9日~6月30日
担当教授 : Willem de Kooning Academy
研究テーマ(タイトル) : 感覚の拡張 ~オランダの風光を感じる~


研究概要(日程・内容など)

見て感じる事を目的に

“感覚の水溶液を満たして上澄みをすくう”

感覚という不確かなものへのアプローチとして異なる文化や言葉の中に身をおく事は良い機会だと考えました。感じる事を意識的に行ってみる、感覚を意識の中に落とし込む事で自分にどのような変化をもたらすのか。感覚という柔らかなものに強度をつけていくにはどのような方法があるのか、といった事を異国での生活の中で探っていく事にしました。

又自分が興味を持っている、美術、自然、ダンス、デザイン、などを積極的に見てまわり、オランダ・ヨーロッパと日本における環境の差異を発見する事でより日本の特質を意識し考察する事もこの短期留学の目的としました。


研究成果

美術・建築・展示など

ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館(ロッテルダム)建築博物館(ロッテルダム)国立ゴッホ美術館(アムステルダム)国立ミュージアム(アムステルダム)マウリッツハイス美術館(デン・ハーグ)タイル博物館(デルフト)プリンセンホフ博物館(デルフト)ライデン市立博物館(ライデン)シーボルトハウス(ライデン)ディック・ブルーナ・ハウス(ユトレヒト)シュローダー邸(ユトレヒト)セントラル・ミュージアム(ユトレヒト)Victoria&Albert美術館(ロンドン)分離派会館(ウィーン)美術史博物館(ウィーン)Leopold美術館(ウィーン)ウッフィツィ美術館(フィレンツェ)ピッティ宮殿(フィレンツェ)ミラノサローネ(ミラノ)プランタン・モレトゥス博物館(アントワープ)

滞在期間の間に数多くの美術館、建築、展示などを周る事が出来ました。画集などから得られないその場の空気感と共に、その地で創られた作品を鑑賞出来た事は重要な経験だったと思っています。又幾つかの美術館では、無料の日を設けていたり、通年パスで入場無料だったりと、鑑賞者にとってうれしいシステムもありました。

ダンス

(ConnyJanssenDanst)(ScapinoBalletRotterdam)(DanceWorksRotterdam)(Dansateliers)(MEEKERS)(Codarts)(NetherlandDansTheater)

オランダで鑑賞できたコンテンポラリーダンスは、どれもリアリティーが感じられいつも楽しみにカンパニーや学校の公演をみに行きました。現地で仕事や勉強されているダンサーの人達とも出会え、オランダに来きて本当に良かったと思いました。又ロッテルダムのオープンクラスに通って色んな先生のクラスを受けることが出来て良い経験になりました。

アカデミー

アカデミーでは版画工房を使わせてもらってシクスクリーンを制作しました。日本では油性インクを使用していましたが、アカデミーでは水彩インクを使用し製作した事で新たな制作が出来たと思います。又リュック・タイマンス氏の講演会を聴いたり、オランダ在住のアーティスト上田麻希さんの嗅覚へのアプーチによるワークショップを受けたりと幾つかの興味深い経験ができました。アカデミーで出合った友人も大きな収穫でした。

自然

オランダは光と空がとても綺麗でした。光の陰影によって大空に浮かびあがる雲や、光の照り返しによる湖や植物の作り出す風景はオランダの古典絵画を思わせました。気候について感じた事は乾燥と湿気による日本との違いです。ヨーロッパの乾燥は人々の暮らしや気質に大きく影響を及ぼしていて、又日本の湿気も同じように日本の気質を形創っていると強く感じました。様々な所で日本との違いを感じましたがそのどれもが気候の乾燥と湿気の違いに結びつくような気がします。

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留学先指導教員による指導内容

 アカデミーのカーリン先生に面接の時間を設けてもらいました。主に私の今まで制作してきたファイルをみて意見をもらい、私に行くとよい場所、博物館や植物園などを紹介してもらいました。
 
 シルクスクリーン (アカデミーでの制作)

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留学中に、特に印象に残った点および反省点

5ヶ月間海外で暮らす事自体が始めてだったので行く前は、緊張やら不安がかなりありました。この短くもない滞在期間の中でその土地が嫌になってしまったらかなりきついだろうと思い、積極的に良い側面を見つけていこうと思いました。結果的に良いところを探してみる事で、素晴らしいい出会いがあり、多方にアンテナを立てて拡げていけたような気がします。今振り返ってみても、一番頑張っていたところはそこで感覚を拡げて行くには良さの方向に向かって行く事なのかもしれないと感じています。
美術、ダンス、建築、音楽、食べ物、などその土地で生まれて、その土地に根付く物を、その地で味わえるということは、普通な事のようで特別な事のようにも感じます。日本には本当に沢山の西洋の文化、システムが入ってきていますが、実際に西洋の国に滞在して、その文化を感じとることで、逆に日本独自の気質や文化がくっきりと浮かび上がってくる気がしました。 このような貴重な機会を与えてくださった大学と家族、また現地で交流し良い時間をくれた方々に感謝しています。本当にありがとうございました。