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「キッズカフェ デザインプロジェクト」内装・壁画制作について

本年度の4月からスタートした「キッズカフェ デザインプロジェクト」とは、大学院春日研究室(7名)と春日ゼミナール(8名)の有志による社会連携事業のプロジェクトです。このキッズカフェは、八王子駅北口商店街にある明治38年創業の老舗呉服店「きものの西室」の若女将である西室真希さんが、子育て支援と子ども文化活動等を主な目的にして発案しました。西室さんから監修を依頼された春日明夫教授(室内建築専攻領域、教職課程等)は、春日ゼミや大学院春日研究室の学生にプロジェクトの立ち上げを相談し、その内容に賛同した有志16名がプロジェクトメンバーとして参加し、正式に4月23日に結成されました。その後の6月11日(火)の午後、プロジェクトメンバーが西室さんや建築設計士の村田氏を大学に招き、第1回目の「キッズカフェ・デザイン報告会」を開催しました。その後は、全体会や分担班のミーティングを繰り返しながら、その都度依頼主の西室さんの意見や要望を確認しながら、最終デザインが7月初旬に決定しました。尚、このキッズカフェの正式名称は「おもちゃカフェ ダットッチ」といい、西室さんのお子様がママである西室さんに「ダッコして!」とおねだりした時に発した言葉が元になって命名されたと聞きました。

8月30日(金)~31日(土)、9月2日(月)~3日(水)の4日間、「おもちゃカフェ ダットッチ」の内装作業を行いました。会場内の4つの壁面と天井の壁画を描きました。さらに、カフェのイメージシンボルである「ひかりのなる木」を設置し、そのシンボルの木の色塗りを行い、内装は90%完成しました。特にこの1ヶ月間は、春日ゼミの「第13回キッズサイズデザイン展」と平行して制作してきました。したがって、学生生活最後の夏休みをゼミ展やプロジェクトに費やしたことになります。本当にお疲れ様でした。しかし、まだトイレや授乳室の天井装飾、カウンターなど、いくつか未完成なものも残っています。来たる9月29日(日)のオープンに向けて、現在引き続き活動をしています。


パソコンのデーターをプロジェクターで壁面に投影して下図を描きました


下絵や色見本に合わせて微妙の色を調合するのが大変でした

初日、八王子テレメディア(ケーブルTV)の番組収録のためにカメラが入りました。
全て完成した暁には、このプロジェクトの一連の活動をまとめて番組で放映されます。



全てこの下絵のデザインや模型のスケールに基づいて制作が行われていきます。





初日、2日目の制作メンバー




天井の壁画制作は、大変な労力と集中力が必要です





カフェのシンボルの「ひかりのなる木」の制作です


「ひかりのなる木」は、本体と上部の二重構造です

本体と上部を合体させた後も、さらにディテールを修正していきます



ついに4日間の制作完了。4日目の制作メンバーです。


春日ゼミや大学院春日研究室では、「おもちゃカフェ ダットッチ」のカフェスペースやキッズプレイスペース、トイレや授乳室の内装デザイン、テーブルやソファー、椅子や本棚、遊具や玩具、ポスターや案内表、ランチョンマットやメニュー表、名刺やお誕生日カード、カフェのロゴマーク、ホームページのウエブデザイン、オープニングのワークショップ等々、このショップに必要な関係物のほとんどのデザインを手掛けました。このような幅広いデザインができるのも、春日ゼミや大学院春日研究室に様々な専攻領域から集まっているからです。これこそ正に東京造形大学の特徴を総合的により良く生かせた事例とも言えるでしょう。学生がこれまで学んできたデザインの成果を地域社会に生かし、多くの方々とつながりをもてたことは、学生達の今後の人生を歩む上で大いに役立ちます。そして、この夏の経験は、ステキな思い出と共に一生の宝となったことでしょう。


●「キッズカフェ デザインプロジェクト」のメンバー
春日明夫(室内建築専攻領域、大学院教職課程科目、造形基礎科目)
【大学院春日研究室(デザイン研究領域)】
市川頌悟、川嶋しのぶ、古屋有彩(2年)、黄 悦、侍 冉、方 雨奇、山本裕子(1年)
【春日ゼミナール4年生】
井上愛子、佐藤穂奈美、平井見保、山本麻代(グラフィックデザイン)、相良貴音、笹杏衣、宮下佳奈(室内建築)、内川実季(テキスタイルデザイン)、以上15名。