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「平成25年度 専門性向上研修 図画工作I」(創造性を育む授業づくりの工夫)の開催報告

本学の春日明夫教授(室内建築専攻領域、造形基礎科目、大学院教職課程科目)が、東京都教職員研修センターから講師として依頼され、現職の東京都公立学校の教員(小学校図画工作科、中学校美術科、特別支援学校)を対象とした研修会が7月30日(火)に大学院棟レクチャールームで開催されました。この教員向け研修は、2011年度7月から毎年連続で開催され続け、本年度で3回目となりました。この研修会は、学習指導要領の目標、内容等をより理解するとともに、図画工作や美術の授業を基本的な指導方法、授業展開、学習評価などについて理論と実技をともに学び、それぞれの学校の授業実践に生かすことを目指したものです。今回の研修対象者は、小学校図画工作専科教諭や特別支援学校教諭(10年次研修者も含む)などでした。参加者46名の教諭の中には、本学の卒業生が6名含まれており、卒業後に教育現場の第一線で活躍している姿が見られとても嬉しく思いました。
 研修は午前9時から12時15分まで、昼休みをはさんで午後1時30分から4時45分までの2回分の研修を一度にまとめて行われました。内容は、(1)「鑑賞活動を踏まえた表現活動の理解」(事例を通した授業展開の理解)、(2)「実習を通した材料や用具の取り扱い」(造形活動等の授業展開の工夫)です。特に、実習においては「造形活動を通して言語活動の充実を図る」ことがねらいです。具体的には、簡単なパペット(マリオネット)を制作し、それを用いてグループで即興のストーリーを考え、実際に参加者の前でパフォーマンスを行いました。このような公立学校教員向けの研修会は、国立大学の教育学部などで開催されますが、教育行政機関と私学の美術大学が連携事業として展開しているケースは多くありません。そのような現状を考えると、これまで多くの教育者を排出してきた本学の教職課程室と教育行政との連携は、今後の本学における社会に開いた教育はもちろんのこと、東京都の初等・中等教育(義務教育)やその指導者である現職教員の質的向上に務める意味から、今後も大いに期待がもてる内容であったと考えられます。尚、この研修会には春日明夫教授のアシスタント及び実技指導補佐として、大学院春日研究室の学生5名も活躍しました。


大学院春日研究室の学生によるパフォーマンス。(赤松のぞみ、川嶋しのぶ、根本千尋、古屋有彩、山本裕子さん)


完成した人形のキャラクターを班員に紹介。


ストーリーを考えながら演技の練習。


本番のパフォーマンスにいざ出陣。


先生方のパフォーマンス。


鑑賞用として、春日明夫教授のコレクションである佐久間奏多氏(本学卒業生、チェコ在住)などの人形作品を展示。