2009年度 ZOKEI賞について
2009年度ZOKEI賞受賞者は、以下のとおり決定いたしました。
受賞者には、別途通知いたします。
学部(29作品)
専攻領域 | 学籍番号 | 氏名 |
グラフィックデザイン | 601003 | 秋場 里海 |
グラフィックデザイン | 601019 | 大谷 秋人 |
グラフィックデザイン | 601053 | 羽山 芽里 |
グラフィックデザイン | 601304 | 李 漢強 |
写真 | 602002 | 池上 諭 |
写真 | 602015 | 能智 雄大 |
映画 | 603001 | 藍原 啓文 |
映画 | 603031 | 長谷川 愛美 |
メディアデザイン | 605008 | 岡谷 朋恵 |
メディアデザイン | 605024 | 松田 藍 |
室内建築 | 606003 | 石丸 暁子 |
室内建築 | 606012 | 沖本 貴弘 |
室内建築 | 606058 | 室山 信行 |
室内建築 | 606060 | 吉田 裕貴 |
インダストリアルデザイン | 607005 | 長田 佳奈 |
インダストリアルデザイン | 607008 | 小柳 万莉 |
インダストリアルデザイン | 607037 | 三浦 京子 |
テキスタイルデザイン | 608001 | 芦澤 祥 |
テキスタイルデザイン | 608014 | 作宮 杏奈 | テキスタイルデザイン | 608019 | 白木 滋 |
サステナブルプロジェクト | 609020 | 中澤 佳保里 |
サステナブルプロジェクト | 509015 | 桑名 彩子 |
絵画 | 610002 | 青木 真莉子 |
絵画 | 610050 | 瀧川 織恵 |
絵画 | 610058 | 西平 幸太 |
絵画 | 610069 | 松尾 浩子 |
彫刻 | 611016 | 小林 則之 |
彫刻 | 611041 | 森田 舞 |
彫刻 | 611045 | 米山 啓介 |
2009年度ZOKEI賞審査委員会委員長 井原 浩子
東京造形大学 学長 諏訪 敦彦
大学院(5作品)
研究領域 | 学籍番号 | 氏名 |
デザイン | 820505 | 北本 雅久 |
デザイン | 820509 | 小林 裕理子 |
デザイン | 820515 | チョウ 晶晶 |
美術 | 821517 | 永澤 嘉務 |
美術 | 821524 | 松本 菜々 |
推薦理由
デザイン研究領域
○820505 北本雅久 「勝見勝と戦後日本のデザイン思潮」
~ 世界デザイン会議と東京オリンピックを中心に ~
1950年代から60年代にかけて、まだデザインが若々しく狭量な専門職におさまってしまう前の時代に、
縦横無尽の働きをして見せた勝見勝という稀代の文化人にして自由人の器量をはかるにはあまりに小論ではあるが、
今、あえてその足跡を辿り、その時代の空気に触れてみようという若者が現れたことは頼もしい。こつこつと文献にあたっていった真摯な姿勢が評価された。
○820509 小林裕理子 「空想上のモンスターの表皮を制作」
糸づくりから織り組織の考案、染色、仕上げまで、一貫した丁寧な取り組みによって、既成のテキスタイル表現にとらわれない新しい独自の表現を追求している点が評価された。
モンスターの表皮」という発想もユニークである。しかし、ひとつひとつの作品が小品であることと制作点数に起因するが、表皮(テキスタイル)自体の存在感が弱く感じられた。
今後さらに制作を続けることで得られる独創的な表現力の拡張に期待する。
○820515 チョウ晶晶 「『奮努』のためのオフィスデザイン」
実践的なオフィスデザインを指向した本研究は、快適化のためのソフト面での工夫や感性を刺激するデザイン的表現不足は指摘されたが、
「個と集団」の異なる関係性を効率的にシステム化した環境提案、およびパネル、模型等のプレゼンテーションの全体を含めて総合的に評価された。
美術研究領域
○821517 永澤嘉務 「人体をモチーフとした新たな具象表現の研究」
いくつもの高度な技法を習得して、従来の方法論にとらわれず、自己の表現として効果的に活用している。
また、時流に流されることのない独自の表現方法と世界観を確立している点が高く評価された。
この高い完成度と強い存在感には、地道に日々取り組んできた制作姿勢がうかがえる。
しかし、制作要旨に記述された内容は作品の完成度に比べて十分ではなく、思考の言語化に対する意識を深めることで、さらに新しい表現の創出が期待できる。
○821524 松本菜々 「平面上における色彩・形態の流動的実在性の本質」
さまざまな表現を見出してきた絵画の歴史を独自の感性で受けとめ、重層的で多中心な方法で描いた作品から、
絵画的題材や背景の捨象、色彩の調和、余白の構成、筆致にこめた深い感情により表現した本作品にいたる創作の全過程において、新しい絵画の表現を探求する姿勢は高く評価できるものである。
東京造形大学大学院研究科長 諏訪 敦彦