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写真専攻領域

不断に流れ、過ぎてゆく、止まることのない時間。
写真はその一瞬を切りとります。それは、あなたが<発見>したものを登録する行為。人に伝えたいメッセージを日常から見つけ出すのか、あるいは自らの発見が人にとってメッセージになり得るのか。写真を学ぶ課題の基本は、ここにあります。
「Photo」は光。光はさまざまな時間の世界を目にうつします。そして「graph」は光の姿を書く道具。その二つを使いこなすのが、あなた(photographer)です。
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写真専攻領域とは?

授業風景 いま・現在進行中の感覚を記述する写真は、言葉の世界に取り込まれる以前の無垢な感情表現(メッセージ)の媒体であり、かけがえのない自己発見の方法です。
19世紀初頭に現れた写真は、そのイメージが喚起する想像力によって、旧来からの価値観を揺るがせるもう一つの世界の存在を人々に気づかせ、新しい「視覚の時代」をリードしてきました。それは目に映る現実とカメラに写る現実は違う、という自覚を生み出し、以来、多様な価値観によって成り立つ世界の内容を発見する気運を盛んにし続けています。

作品例1 この、写真を通じて自分の中の手つかずの感性を見い出し、それによってもう一つの現実を発見して表わそうという気運と意欲は、高度に発達した視覚情報の時代に生きるものが遭遇した、新しいリテラシー(読み書きの能力)の開発と訓練(レッスン)への必要性の直感がもたらしたものに他ならないと思います。
私たちはそのレッスンをさらに深化させたいと考えています。観察し、発言するための写真の学習を通した、<現代の眼のリーダー>を送り出すこと。同時に、写真学習の体験を社会のあらゆる方向へと開いて、自己の可能性を探求してほしい。これが写真専攻領域の目標です。
したがってこのレッスンは、写真表現という固有性に集約されるだけでなく、幅広く、さまざまな造形活動にたずさわっていくための基礎能力を培うことにもなるでしょう。<写真専攻領域>では、このリテラシー・レッスンへのアプローチを、二つの<研究指標>軸の視点から進めます。

研究指標

基礎的な技術や考え方を学んだ後、下記の「研究指標」いずれかを選択して、より専門的な科目を学んでいきます。

▼ ドキュメンタリーフォトグラフィ

写真は、同時代の文化を「記録」としてあるいは「記憶」として併せ残すことのできる媒体です。ここでは、写真によって表された二つの文化の意味を学び、現代社会の具体的な場面に即した記録と記憶の創出方法を学習します。また、時代を表象するヨーロッパやアメリカ・アジアの諸地域及び日本の写真表現から、それぞれに独特な視覚の文化の特性を学び、私たちの視覚のアイデンティティーを発見することにつとめます。そして、「汽車に乗ったら窓から外をよく見よ。田や畑に何が植えられているか…、そういうことでその土地の真実がよく分かる。そしてまた、人の見残したものを見るようにせよ、その中にいつも大事なものがあるはずだ。あせることはない、自分の選んだ道をしっかり歩いてゆくことだ」と、進学のために16歳で故郷を離れるときに父親から諭されたといわれる、<旅する巨人>の民俗学者、宮本常一の精神にもならった、時代のすぐれたアーカヴスト(記録保管人)への道を目指します。

▼ クリエイティブフォトグラフィ

写真は、対象を「客観的」に写しとるためだけの装置ではなく、美の感動を表す装置、記述媒体としても重要です。その事例を数多く学び、実践を試み、新たな感動の世界を探求します。20世紀初頭のヨーロッパに興った新たな芸術運動は、写真を<ニューヴィジョン>をもたらすものとみなしてさまざまな試みを生み出しました。(現代の広告表現の多くもそこに源を発しています)その影響を受けながら、独自な内面世界の表現を形成してきた日本の前衛写真の歴史は、<現代>と格闘していた人々の営みとして、いまも現代の私たちを刺激します。その示唆を出発点として、固有な伝統とグローバルな視点を同時に重視しつつ、新たな、今日の<ニューヴィジョン>の発見・開発へ向けた学習を進めます。あらためて写真を、まだ何ものにも形式づけられていない自由な自己表現法だと考え、その可能性を探求し、広く、フォトグラフィック・アート、未知の世界への実験者への道を目指します。

入学から卒業までの学習内容

1年次

写真のどのような面を学習をするにせよ、まず必要なのは写真システムの主体を広く理解することです。技術性、表現性、社会性にわたるそれぞれの基礎。1年次にはまずこの3点の学習が重視されます。デジタルイメージングの基礎。撮影法の基本学習及び写真をめぐる社会的環境の実見。学生は東京の街と美術館を駆けめぐることになります。

2年次

1年次の学習内容は2年次まで継続されます。そして写真基礎技法のスキルアップのための学習と研究指標科目の履修が始まります。2年次におけるドキュメンタリーフォトグラフィとクリエイティブフォトグラフィという研究指標科目は、まずそれぞれの写真概念が培われてきた歴史と代表的な事歴・作品例を学習し、そして街やスタジオをステージにした実践へと続きます。

3年次

研究指標科目のステップアップ学習とあわせて、空間や製品の実践的撮影法のトレーニングが中心となります。これによって写真システムの大系を理解します。また、あわせて写真表現と社会との関わりについて考察する、<写真の社会学>の学習も始まります。表現と表現されたものの流通について明確な意識を培ってゆくための学習です。

4年次

4年次における学習の主要なテーマは、<学習>から<研究>へと自分の姿勢をある主題に向けて傾け、深めてゆくことにあります。3年次までに体得した技術や知識を、自分自身の研究課題へと応用する実践を行います。したがって4年次における研究指標科目の実施内容は、それぞれの学生の資質や関心の固有性を重視し、それをサポートしていくものとなります。

卒業研究

卒業研究は、自分がどこまで写真についての固有な理解者たりうるか、表現者たりうるか、あるいは研究者たりうるか、それを自由に実践してみる機会です。写真の学習とは直接的な職能につながる学習に限られるものではありません。さまざまな学習を通じて写真の多様な面を知ってきた学生個々が、写真を含めたさまざまな表現法や、いかに職能領域の方法に応用していくか、この自己主張が、卒業研究の目的です。

専門科目の授業内容

Webシラバス

卒業後の進路

写真家 / 各専門領域フォトグラファー(建築、製品、ファッション、スポーツなど) / ジャーナリスト / 美術家 / 映像作家 / 絵本作家 / デザイナー / キュレーター / ウェブデザイナー / 展示ディレクター / ラボ・ディレクター / 編集者 / 教師 / 研究者 他

担当教員紹介

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教授

特任教授

非常勤教員

写真専攻領域の学生の作品

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