森岡 祥倫
モリオカ ヨシトモ / MORIOKA Yoshitomo
職位:教授
担当専攻領域/科目群:メディアデザイン専攻領域、大学院
- プロフィール
- 経歴詳細
- 教育活動
- 職務上の実績
- 研究活動
研究分野
近現代芸術と科学技術の相関史
History of Art and Technology
メディア文化研究
Media-Cultural Studies
関連リンク
略歴
1952年生。東京造形大学卒業。筑波大学大学院芸術研究科修士課程修了。
映像制作会社、出版社勤務を経てフリーランスのプランナーとして活動(1985~94年)。
企業や自治体の芸術文化支援事業に参画するとともに、各地の大学でメディア論、現代美術、映像学に関する講座を担当。とくに1960~70年代の対抗文化、ポスト・モダン表現、メディア・アクティヴィズムの関係について領域横断的な研究を行ない各誌に発表する。
●主な著作(2000年以降・いずれも共著)
『情報デザインシリーズ Vol.6:情報の宇宙と変容する表現』、2000、角川書店
『社会とアートのえんむすび1996-2000:つなぎ手たちの実践』、2001、トランスアート
『Pracitca 1 セルフ・エデュケーション時代』、2001、フィルムアート社
『イマジネーションの表現』、2002、工作舎
『アート&テクノロジーの過去と未来』、2005、NTT出版
●最近の論文
「非決定という態度:1970年代~80年代、日本のヴィデオ・アートを中心に」、〈アート&テクノロジーの過去と未来〉展図録所収、2005、NTT出版
●公的助成の対象となった主な研究
〈イメージ・感性開発のためのメディア活用及びリテラシー・総合学習パッケージの開発〉平成13~15年度 文部科学省科学研究費(基盤研究A)、群馬大学、多摩美術大学他による共同研究
〈特殊教育における芸術表現支援システム~対話型メディアを応用した教具・教材の研究〉平成16年度 日本私立学校振興・共済事業団 学術研究振興資金、大阪成蹊大学芸術学部
学歴
1973年 4月 | 東京造形大学 造形学部 デザイン学科 映像専攻 入学 |
1977年 3月 | 東京造形大学 造形学部 デザイン学科 映像専攻 卒業 (芸術学士) |
1977年 4月 | 筑波大学大学院 芸術研究科 修士課程 入学 |
1979年 3月 | 筑波大学大学院 芸術研究科 修士課程 修了 (芸術学修士) |
職歴
1979年 4月 ~ 1979年 12月 | 株式会社エレクトロプラザ ビデオ制作室勤務 |
1980年 1月 ~ 1982年 4月 | 株式会社西部企画 契約社員 |
1982年 5月 ~ 1985年 10月 | 株式会社伸樹社 編集部勤務 |
1985年 4月 ~ 1992年 3月 | 東京造形大学造形学部 非常勤講師 |
1985年 11月 ~ 1994年 3月 | フリーランス・プランナ※NTTインターコミュニケーション・センター開設準備他に従事 |
1986年 4月 ~ 1994年 3月 | にっかつ芸術学院 映像技術科 非常勤講師 |
1986年 9月 ~ 1986年 12月 | 筑波大学 第一学群・人文学類 非常勤講師 |
1987年 4月 ~ 1997年 3月 | 東京綜合写真専門学校 非常勤講師 |
1989年 4月 ~ 1997年 3月 | 東京大学 教養学部教養学科表象文化論分科 非常勤講師 |
1990年 4月 ~ 1992年 3月 | 九州産業大学大学院 芸術学研究科 非常勤講師 |
1992年 4月 ~ 1993年 3月 | 明治学院大学 文学部 芸術学科 非常勤講師 |
1994年 4月 ~ 1998年 3月 | 東京工芸大学 芸術学部 映像学科 専任・助教授 |
1996年 9月 ~ 1998年 3月 | 岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー非常勤講師 |
1997年 4月 ~ 2003年 3月 | 武蔵野美術大学 造形学部 視覚伝達デザイン学科非常勤講師 |
1998年 4月 ~ 2003年 3月 | 東京工芸大学 芸術学部 映像学科 専任・教授 |
1998年 4月 ~ 2003年 3月 | 東京工芸大学大学院 芸術学研究科 修士課程 専任・教授 ○合 |
1999年 4月 ~ 2003年 3月 | 京都造形芸術大学 造形学部 情報デザイン学科 非常勤講師 |
2000年 4月 ~ 2003年 3月 | 東京工芸大学大学院 芸術学研究科 博士後期課程 専任・教授 ○合 |
2003年 4月 ~ 2007年 3月 | 大阪成蹊大学 芸術学部 情報デザイン学科映像メディア表現領域 専任・教授 |
2004年 4月 ~ 2005年 3月 | 名古屋大学大学院 情報科学研究科 修士課程 非常勤講師 |
2007年 4月 | 東京造形大学 造形学部 デザイン学科 教授 (現在に至る) |
2007年 4月 | 東京造形大学大学院 造形研究科 造形専攻(修士課程)デザイン研究領域研究指導担当 (現在に至る) |
学会及び社会における活動等
1985年 3月 | 「ドイツ・ビデオアート20年の歩み1963-1983」展(主催:ドイツ文化センター)、スタジオ200キュレーター |
1986年 6月 | 日本映像学会第12回大会(東京造形大学)、研究発表及びシンポジウムパネリスト |
1987年 7月 ~ 1987年 8月 | 「JAPAN ’87ビデオ・テレビフェスティバル」展(東京、スパイラルホール)キュレーター |
1988年 3月 | 「第2回ふくい国際ビデオ・ビエンナーレ」展(主催:福井市)作品選考コミッショナー |
1988年 6月 | 日本映像学会第14回大会(日本大学文理学部)、シンポジウムパネリスト |
1988年 12月 ~ 1989年 2月 | 「川崎市民ミュージアム ビデオ・アート講座」(主催:川崎市民ミュージアム)講師 |
1989年 6月 | 日本映像学会第15回大会(京都芸術短期大学)、シンポジウムパネリスト |
1989年 7月 | 「ARTEC’89名古屋ビエンナーレ 国内公募展」名古屋市科学館、審査委員 |
1989年 7月 ~ 1989年 8月 | 「第3回ふくい国際ビデオ・ビエンナーレ」展(主催:福井市、福井県立美術館)企画委員 |
1990年 6月 | 「東京国際写真シンポジウム」(主催:(財)東京都文化振興会、東京都写真美術館)パネリスト |
1990年 9月 | 「EUROPEAN MEDIA ART FESTIVAL 1990」展、ドイツ・オスナブリュック市、日本特集キュレーター |
1990年 11月 | 「PRIVATE VISIONS:JAPANS VIDEO ART IN THE 80S」展(主催:国際交流基金)作品選考委員 |
1991年 11月 | 「ARTEC’91名古屋ビエンナーレ 国内公募展」名古屋市科学館、審査委員 |
1991年 12月 | 「インタラクティブ情報システムに関する研究会」(主催:日本システム開発研究所、通産省委託研究)委員 |
1992年 11月 ~ 1993年 4月 | 「ARTEC ’92名古屋ビエンナーレ 国内公募展」名古屋市科学館、審査委員 |
1994年 1月 | 「メディア・アートとジェンダー」(主催:神奈川県立女性センター)講演 |
1994年 1月 | 日本ポピュラー音楽学会大会 実践女子短大、シンポジウムパネリスト |
1994年 1月 | 「ICC オープンワークショップ1994<光る、動く、あやしい>」(主催:NTTインターコミュニケーション・センター準備室)東京デザインセンター、企画・監督 |
1994年 3月 | 平成6年度愛知芸術文化センター オリジナル映像 作家調査・選定 |
1994年 4月 | 「映像とメディア」東京国際美術館、シンポジウムパネリスト |
1994年 6月 | 「Ars Electronica’94」展、オーストリア・リンツ市、ICC Artist’s Databaseプロトタイプ公開 |
1994年 8月 | 「Image Future、Ars Elecrtonica 展覧会報告」NTTメディア・ラボ、講演 |
1994年 9月 | 「最近のメディア・アートの動向について」(主催:Ars+の会、学士会館)講演 |
1994年 9月 | 「新しいメディアと映像表現」(主催:埼玉県立近代美術館)講演 |
1994年 10月 | 第4回テクノアート大賞、東京国際美術館、作品審査 |
1994年 12月 ~ 1995年 4月 | 「ARTEC ’95名古屋ビエンナーレ 国内公募展」名古屋市科学館、作品審査 |
1995年 1月 ~ 1995年 3月 | 「Workshop Methodology No.1楽器とアンサンブルのいまとここ」(主催:NTTインターコミュニケーション・センター準備室)、NTTメディア・ラボ、企画運営 |
1995年 5月 ~ 1995年 8月 | 「第6回ふくい国際ビデオ・ビエンナーレ」展(主催:福井市)、福井県立美術館、企画委員 |
1995年 6月 | 日本映像学会第21回大会(神戸芸術工科大学)、研究発表 |
1995年 7月 | 平成7年度愛知芸術文化センターオリジナル映像、作家調査・選定 |
1995年 9月 | 第5回テクノアート大賞、東京国際美術館、作品審査 |
1996年 7月 | 平成8年度愛知芸術文化センターオリジナル映像、作家調査・選定 |
1996年 7月 | 第1回ICCビエンナーレ(主催:NTTインターコミュニケーション・センター)、作家ノミネート委員 |
1996年 9月 | 第4回ふくいメディア・アート・フェスティバル 買上作品選定委員 |
1996年 12月 | 第1回ふくいビエンナーレ(主催:福井市)、福井市美術館、企画委員 |
1997年 4月 | 「ビデオ・アートの流れ」(主催:原美術館)、講演 |
1997年 10月 | 「うごきだしたプリント:ビデオ・アート」(主催:東京都現代美術館)、講演 |
1997年 11月 | 「アート・テクノロジー・医療」(主催:高松市美術館)、講演 |
1997年 11月 | 「無重力の領域」(主催:埼玉県立近代美術館)、講演 |
1997年 11月 ~ 1997年 12月 | 「第8回福井ビエンナーレ:身体とメディア」(主催:福井市)、福井市美術館、展覧会共同企画 |
1997年 12月 | 「映像と音のメディア・コンサート」(主催:第5回世界環境芸術会議、兵庫県一宮町)、ワークショップ企画・運営 |
1998年 1月 | 「メディアをミックスするコラボレーションの哲学」(主催:東京都歴史文化財団)、パナソニックグローブ座、シンポジウムパネリスト |
1998年 7月 | 第2回ICCビエンナーレ(主催:NTTインターコミュニケーション・センター)、作家ノミネート委員 |
1998年 7月 | 「この音なんだろう」マルチメディアタイトル制作・展示(宮城県白石市マルチメディアセンター) |
1998年 9月 | 日独メディアアート・シンポジウム(主催:東京ドイツ文化センター)、パネリスト:フリードリッヒ・キトラー、ボリス・グロイス、森岡祥倫 |
1998年 11月 | 第6回インターカレッジ・メディアアートワーク第2期シンポジウム、東京国際美術館、シンポジウムパネリスト |
1999年 10月 | 「アートとインタラクション」東京日仏学院 対談(アンヌ=マリー・デュゲ、ソルボンヌ大学) |
1999年 11月 | 「水の音(ね)」大阪府立箕面養護学校 ワークショップ企画・実施 |
2000年 3月 | 「ふれる・そそぐ・音がする:謎の電脳教室」品川区立浅間台小学校(主催:品川文化振興財団) |
2000年 6月 | 日本映像学会第26回大会(東京造形大学)シンポジウム「映像技術とリテラシー」、パネリスト |
2001年 2月 | 「メディア・アートとヒューマン・ディベロップメント」(主催:日本アートマネージメント学会東部支部)、日本アートマネージメント学会東部支部第9回研究会、講演 |
2001年 4月 | 日本映像学会理事、同学会機関紙「映像学」編集委員 |
2001年 7月 | 「これからの美術館・誰のための美術館?」(主催:財団法人地域創造)シンポジウムパネリスト |
2003年 8月 | 「デジタル・ミュージック」対談(ダンカン・チャップマン)、ミューズカンパニ |
2004年 8月 | BIWAKOビエンナーレ2004 Lightseeng~トキハ舘プロジェクト トークセッション <松本俊夫・相原信洋・森岡祥倫・森下明彦> |
2005年 10月 | 「非決定という態度:1970~80年代のヴィデオアート」NTTインターコミュニケーション・センター(東京)パネリスト:小林はくどう・八谷和彦・西村智弘・森岡祥倫 |
2006年 8月 ~ 2006年 10月 | 「ポスト・デジグラフィ」東京都写真美術館、企画・展示協力、ギャラリートーク |
賞罰
現在公開している情報はありません。 |
教育方法の実践例
「基礎造形演習」の科目立案・運営~初期教育段階での学習意欲と大学生活満足度の向上・維持を図る計画的な科目設定
/ 2003年
4月~
表現基礎演習は、学部開設準備段階において森岡が提案した1年生前期の学部共通必修科目。10名の教員によるチーム・ティーチングを行っている。
入学者に表現学習のモチベーションを再確認させることを目的とし、感覚、記憶、身体表現などをテーマとする10種の小授業(プログラム)から2つを選んで履修する。初回授業に全員担当教員10名が、自らのテーマをプレゼンテーション、最終回には学生の代表者が、学習成果報告を行う。
森岡自身は初年度から「食と感覚統合」をテーマとした演習を行い、京都市内の市場の見学、オリジナル料理のデザインと調理、ソーラー・クッカー(太陽熱調理器)の制作、等々の課題を学生に課している。
個々の授業評価調査とは別に、1年前期末の大学生活満足度に関する調査(任意提出)では、毎年、総合評価で85%以上の学生が学部教育に「満足している」(5段階評価の第2段階)の評価を示しているが、その理由として90%の学生が、この科目の履修経験をあげている。
初年度には、その教育成果を学内のギャラリーで発表、TAの撮影した記録ビデオの上映や、教員の授業成果報告のパネル展示などをした。学外からの評価も高まっているため、平成19年度特色GPへの申請を検討中。
森岡はこの科目に関して、開学時(平成15年)に科目立案を行い、その後現在に至るまで、予算管理、TAの配置、授業記録管理、事前学習資料(後述)の作成等を担当している。
自発的なリカバリー・ワークショップの実施
/ 2004年
~
開学2年目あたりから、主にコンピュータ関連の授業について、学習進度に遅れのみえる者が出はじめたのをきっかけに、課外の自主参加ワークショップを不定期に実施している。
特に、今日の映像表現教育にとってコンピュータ・スキルは必須であり、授業内容への遅れをとることで、学習意欲が減退したり、課題作品の質が著しく低下するなどの悪影響が出る前に、これをリカバーする必要がある。コンピュータ・スキルの習得のみにかかわる科目は担当していないが、夕刻にかけて希望者を募り、個別の進度判断を対面で行ったのち、実習室でケアを行っている。
対象とする主なアプリケーションは、Photoshop、Illustrator、Flash。
入学準備プログラムの企画と実施~高校における映像メディア表現教育の不足を補う
/ 2005年
11月
~
2006年
1月
芸術学部では平成17年度の学生募集からAO入試を採用しており、これにあわせて入学準備プログラムを実施した。
多くの私立大学では、AO入試は比較的早い時期に合格者を決定するが、入学予定者が約半年のあいだモラトリアム的な高校生活を送るという弊害が、以前から一部の大学について指摘されてきた。こうした齟齬を生まないため、4月の入学までに、映像表現学習の初歩段階に相当する予備的な学習会を入学予定者に呼びかけ、任意参加で3回の授業(入学準備プログラム)を開いた。
この措置に関して、映像表現分野では、きわめて必然的な根拠が授業実施に存在する。京都府の調査では、府立高校のうちわずかに1校のみが映像メディア表現に係る授業を行っているだけで、多くの高校の現場では試行以前の段階にとどまっているのが現状である。
したがって、入学準備プログラムの実施は、大学進学のための先行学習となるばかりでなく、受講者の出身高校に対して映像教育のあり方についての情報を提供する好機となることが期待される。
卒業研究制作におけるチーム・ティーチングの効率化
/ 2005年
~
卒業研究制作は、4年後期のコース必修科目。担当教員は4名。
作品制作が主となるので、前期末に卒業研究の計画書を提出させ、後期から作品制作を開始する。表現技法のカテゴリーとしては、映像ドラマ、コンピュータ・グラフィックス、ミュージック・ビデオ、モデル・アニメーションなどのいわゆるリニア映像から、インタラクティヴ・インスタレーション、ゲーム・ソフト、Webデザイン、Flashアニメーションなどのノン・リニアなマルチメディア・コンテンツまで、非常に多様な分野をカバーしている。
教員の専門性とスキルに応じて、指導を振り分けるが、各回の指導ミーティングに際して、「制作進行状況のレジュメ」を作成せるとともに、その情報を教員が共有することで、どの教員がどの段階で対応しても、相互に矛盾を起こさない一貫性のある指導を維持することができ、効率的なチーム・ティーチングが実現している。
高大連携事業としてのアニメーション・ワークショップを担当
/ 2005年
~
平成17年10月から現在に至るまで延べ10回、高校生向けのアニメーション・ワークショップを実施。各回の受講者数は平均6名。
これは、芸術学部の付置機関である学習支援センターが推進する、高大連携プログラムのための模擬授業であり、森岡の所属する映像メディア表現研究室では、数種のアニメーション・ワークショップ実習を提供している。キャンパス内のアニメーション・スタジオにおいて、来校した受講者に約3時間の実習を実施。引率する教諭との検討会を行う場合もある。
初等中等教育の新指導要領では、美術及び芸術、情報の教科において映像メディアの積極的な活用が提唱されているが、近畿圏では、機材・設備の不備、教諭の経験不足等々の理由で実施校が未だ少ない。この状況を高校・大学双方の努力によって改善するとともに、映像メディア系学科・コースへの進学動機に、早期から実体性を持たせることを目的としている。ただし、学生募集活動等の経営施策とは一線を画す意識をもって、この教育プログラムに望んでいる。
高校生の映像作品制作指導~高大連携活動の一環として
/ 2006年
3月
~
2006年
8月
上記別項に示すような、高校での映像メディア表現教育の現状に一石を投じる事例を、先行的につくることを目的として、昨年度末から計4回にわたり、京都府立北桑田高等学校の生徒2名に対して、映像作品の制作指導を行ってきた。
これは、平成18年度全国高等学校総合文化祭(8月上旬に京都で開催)の実行委員会代表者から、公務として委嘱を受けたもので、動機としては、同イベントに向けて京都府下からの映像作品の出品を促すというものであったが、実際の指導では、同校美術教員との綿密な事前協議のもと、対象の生徒にたいして、構想段階から撮影、編集までの入念な指導が行われた。
大学の呼びかけによる高大連携は、今のところ入学志願者募集施策と紙一重の一方的なプロポーザルに終わっている場合が多く、その意味で今回の共同授業は、単位取得を前提にした正規の教育活動ではなかったが、高大連携のもっとも理想的な関係性を体現しえたと思われる。
社会への教育成果のアウト・リーチを目的とする学生映像作品の発表形式の創出~商業施設のタイアップ活用と各種メディアへの積極的訴求
/ 2006年
7月15日
~
2006年
7月20日
芸術学部映像メディア表現コースのカリキュラムでは、3年次の前期に、学生の制作した課題作品を学外で発表する「3年生展」を毎年7月に実施している。
従来は京都市内の貸しギャラリーで行っていたが、来場者層の固定化、集客宣伝の困難さ等々の問題があった。平成18年度は、これを一挙に解決するため、授業の一環として、森岡が3名の学生に対して広報活動とイベント・マネージメントの基本を教育するとともに、京都シネマ(京都市左京区の映画館)、及び長岡京市総合支援センター、さらには京都のNPOが運営するFM放送局の協力を得、本格的な上映施設をもった営業館での作品上映会(有料)、同センター管理のギャラリーでのインスタレーション及びマルチメディア作品展示、サウンド作品のFM放送が実現した。
また、学生自らに報道機関向けのプレス・リリースを作らせ、京阪神のメディアに送付。全国紙地方版と地方紙の2紙が事前取材のうえ記事掲載した。
以上のような、戦略性のある学習成果の発表活動を行うことで、イベントとしてのPRが行き届くだけでなく、自らの表現を社会に送り届ける(アウト・リーチする)ことの重要性を学生に理解させることができる。
作成した教科書、教材
情報デザインシリーズ Vol.6:情報の宇宙と変容する表現
/ 2000年
6月
※著書10と同一の著作物
非常勤講師として兼務していた京都造形大学通信教育課程の副読本。「身体とメディア」の章を担当。各種の表現と身体性の関係をめぐる諸問題を、身体の境界、速度、編集などの項目にわけて解説。あわせて、森岡の制作した、水をインターフェイスとする自動演奏装置のコンセプトと技術概略を紹介した。
編者:吉岡洋
分担執筆:森岡祥倫、吉岡洋、他。
担当部分:P128~P136
総頁数:222
角川書店
基礎演習では何を学ぶのか(予備学習資料)
/ 2003年
<br />2003年
上記「基礎演習」の実施に際して、オリエンテーション期間中に配布し、授業趣旨、学習に望む態度、各プログラムの概要、授業日程等をあらかじめ伝えるための冊子。通常の授業概要集とは別途に、単独で作成・配布する。A4版16ページ。これの企画、編纂を担当。
※補足資料参照
教育上の能力に関する評価(自己評価)
現在公開している情報はありません。
実務経験を有する者についての特記事項
現在公開している情報はありません。
その他
東京工芸大学芸術情報館の開館準備と施設計画
/ 2000年
7月14日<br />
~
2002年
3月
東京工芸大学芸術学部のエクステンション・センター「芸術情報館」(東京都・中野区、平成14年4月開館)の建設準備に際し、諸設備の要求仕様を検討・決定。また、同館の開設目的、及び館長他の人事規定に係る規約条文を作成・調整し、教授総会及び大学法人に提案した。開館後は、公開講座、展覧会等の各種催事を企画立案するとともに、施設利用の細則を決定した。
資格、免許
現在公開している情報はありません。 |
特許等
現在公開している情報はありません。 |
実務経験を有する者についての特記事項
現在公開している情報はありません。
その他
QOLC(Quality Of Life Conference)
/ 1991年
~
1998年
QOLCは、東京大学付属病院の小児科病棟内で、医師や入院患児の家族らが、20年あまり前から私的に行ってきた活動。入院患児のQOL(院内生活の質)を向上させることを目的とする。
森岡は、平成7年後半から加藤智彦(東京工芸大学)、前林明次(サウンド・アーティスト)らと参加し、メディア技術とメディア・アートの手法を用いた作曲システムの制作、院内ワークショップの実施などを行った。
ドキュメント2000は、芸術活動のアウト・リーチを支援するNPO。プレゼンテーションによる審査のうえ、同活動の映像記録に対して資金提供(寄付)があった。
(35万円)
代表者:森岡祥倫(東京工芸大学芸術学部)
資金提供機関:ドキュメント2000実行委員会(松下電器産産業、企業メセナ協議会他)
広帯域AV通信技術を利用したメディア・アート教育のためのカリキュラム策定と授業運営
/ 2001年
~
2003年
当該研究は、森岡の前任校である東京工芸大学芸術学部の中野キャンパスに平成13年4月開設した芸術情報館の設置・運用計画の一環として始められた。
200人収容の多目的講堂、60名定員のマルチメディア室を中心に、広帯域のLAN及びインターネットで内外を結び、同校芸術学部の学生を対象とするメディア・アート教育のためのインフラと教育コンテンツの整備を行った。
現状では、同校厚木キャンパスとの間で、ビデオ会議システムによる遠隔授業を行うなど、多面的に活用されている。
(研究予算総額9.300万円の内、半額補助)
研究代表者:森岡 祥倫(東京工芸大学芸術学部)
交付機関:日本私立学校振興・共済事業団(大学教育高度化推進特別経費)
イメージ・感性開発のためのメディア活用型総合学習パッケージの開発
/ 2002年
~
2004年
初等・中等教育における総合学習、特殊教育での活用、美術館・博物館での教育普及事業などを想定して、メディアを用いた感性開発に関する総合的・実証的な調査とシステム開発を実施した。
森岡は、(1)調査の一環としてイギルスのデジタル・サウンド・アーティストであるDuncan Chapmanの、障害児を対象としたワークショップを見学し、その効果と活動の理念的な背景などを調査、(2)他の研究者と共同して、障害児のためのメディア表現ワークショップの企画・制作、(群馬県立あさひ養護学校他)を行った。(1)については主要研究業績として提出。(2)に関しても、DVD等の映像資料(成果報告物として作成済)を提出可能。
研究代表者:茂木一司(群馬大学教育学部)
分担者:福本謹一(兵庫教育大学連合大学院教育学研究科)、森岡祥倫(大阪成蹊大学芸術学部)、直江俊雄(筑波大学芸術学系)、原田泰(多摩美術大学美術学部)、永森基樹(和歌山大学教育学部)、阿部寿文(大阪女子短期大学学芸学部)、森公一(同志社女子大学芸術学部)、佐藤優香(国立民俗学博物館講師)
(2,000万円)
共同研究
研究代表者:茂木一司(群馬大学教育学部)
交付機関:文部科学省(科学研究補助金 基盤研究(B)(1))
特殊教育における芸術表現支援システム~対話型メディアを応用した教具・教材の研究
/ 2004年
~
2005年
メディア・アートの対話型表現(インタラクティブ)手法を用い、発達遅滞にある児童・生徒が、養護学校において美術・音楽・図工などの表現教育を受ける際、その表現意欲を増進させる学習補助ツールを開発する。
森岡は、ヒアリングを含む国内外における選考事例の調査と、対話型の描画・演奏ツールの試作を行った。
なお、本研究は、国立情報学研究所の民間助成研究成果概要データベースに登録済で、これまで複数の研究者・学生から、研究アドバイスの要請を含む問い合わせがあった。
研究代表者:安藤泰彦(大阪成蹊大学芸術学部)
(研究予算総額119万円の内、39万円補助)
研究代表者:森岡 祥倫
(大阪成蹊大学大学芸術学部)
交付機関:日本私立学校振興・共済事業団(学術研究振興資金)
◆著書
現代美術事典:アンフォメルからニューペインティングまで
/ 共同 / 1985年
8月
戦後現代美術の代表的な作家、作品、展覧会、技法、術語、概念等を単元ごとに解説した入門者向けの小型事典。 “ビデオアート”“ニューメディア”関連の項目の執筆を担当。
分担執筆:たにあらた、森岡祥倫他
担当部分:P28、P30、P120、P122、P140、P153
総頁数:198
【発行所/発表場所】
美術出版社
3D美術館
/ 共同 / 1993年
7月
仮想的な3次元知覚をもたらす各種の映像装置について、技術史、映像文化、芸術分野での利用といった視点から多角的に紹介する。ギルブレス夫妻の立体画像術の作業分析法への応用(1930年代)から仮想現実(VR)技術の起源に至る、3D映像の文化史を解説する。
分担執筆:赤瀬川源平、森山朋絵、森岡祥倫、他
担当部分:P25~P31
総頁数:140
【発行所/発表場所】
美術出版社
テクノカルチャー・マトリックス
/ 共同 / 1994年
3月
複数の監修者によって技術・メディア文化の歴史と現状を解説する事典。コミュニケーションに関わる項目を設定し、そのうち、「コミュニケーション・デザインとしての福祉工学」、「インタラクティブ・メディアとメディア・アートとの関連」について執筆した。
編者:伊藤俊治
分担執筆:伊藤俊治、上野俊哉、森岡祥倫他
担当部分:P198~P199
総頁数:280
【発行所/発表場所】
NTT出版
楽しい美術本ガイド
/ 共同 / 1994年
9月
美学、美術史の入門的な文献ガイド。書籍リストを含む。(担当部分)メディア文化論、コンピュータ工学、認知科学などとの関係から、アート&テクノロジーの基本文献の他、Gベイトソン、Pヴィリリオ、Mミンスキーなどの関連の著作を選び、その内容を概説した。
分担執筆:高橋、柳本、森岡祥倫他
担当部分:P81~P82
総頁数:102
【発行所/発表場所】
美術出版社
現代デザイン事典1995年版
/ 共同 / 1995年
3月
コンピュータ・グラフィックスやマルチメディアの領域も包括する年鑑形式のデザイン辞典。挿入コラムとして、現代の電子情報テクノロジーを利用するメディア・アートの特質を、バウハウスのデザイン思想と比較し、芸術と科学技術の協調的関係の今日的な在り方を解説。
分担執筆:勝井三雄、田中、向井、森岡祥倫他
担当部分:P12~P13
総頁数:150
【発行所/発表場所】
平凡社
現代日本アーティスト名鑑
/ 共同 / 1995年
4月
現代美術の領域における日本の代表的なアーティストを紹介する人名辞典。別項同題目の雑誌特集に加筆し単行本化したもの。(担当部分)ビデオアート、コンピュータ・アートなど、主として電子メディアの利用による新しい表現を試みている作家を取り上げた。
分担執筆:谷新、高嶋、森岡祥倫他
担当部分:P9、P22、P50、P55、P78、P79.P92
総頁数:142
【発行所/発表場所】
美術出版社
うつしとられた身体
/ 共同 / 1995年
8月
身体と芸術表現の関係をめぐる総合的な論文集。「身体・物質・精神」では、記号としての身体の編集・加工という観点から、オルラン、ステラークといったパフォーマンス・アーティストを取り上げ、電子映像メディアによる身体表現の可能性を解説した。
編者:萩原朔美
分担執筆:伊藤、萩原、森岡祥倫他
担当部分:P31~P39
総頁数:98
【発行所/発表場所】
愛知芸術文化センター
メディア・レヴォリューション
/ 共同 / 1996年
4月
作家、評論家などによる映像メディア論集。「カメラ・オブスキュラ再考」では、“投影的映像”と“非投影的映像”という2種類の映像形成のモデルを設定し、近代の精神史を支配するプラトニック・モデルからの離脱過程としてのデジタル映像の存在理由を描き出す。
編者:長幾朗
分担執筆:長幾朗、吉村弘、戸田ツトム、森岡祥倫、他
担当部分:P90~P113
総頁数:150
【発行所/発表場所】
ジャストシステム
私立大学の授業を変える
/ 共同 / 1996年
11月
マルチメディアやインターネットなどの新しい情報メディアが、大学における授業の場においてどのように利用しうるかについて、私立大学情報教育協会の各分科会が分析・討議した内容をまとめたもの。デザイン・造形分野の授業内容のうち、映像教育におけるネットワークの活用による統合的な情報環境の在り方を提言する。
分担執筆:小川、山崎、森岡祥倫他
担当部分:P38~41
総頁数233
【発行所/発表場所】
私立大学情報教育協会
情報デザインシリーズ Vol.6:情報の宇宙と変容する表現
/ 共同 / 2000年
6月
京都造形大学通信教育課程の副読本。「身体とメディア」の章を担当。各種の表現と身体性の関係をめぐる諸問題を、身体の境界、速度、編集などの項目にわけて解説。あわせて、森岡の制作した、水をインターフェイスとする自動演奏装置のコンセプトと技術概略を紹介した。
編者:吉岡洋
分担執筆:森岡祥倫、吉岡洋、他。
担当部分:P128~P136
総頁数:222
【発行所/発表場所】
角川書店
社会とアートのえんむすび1996-2000:つなぎ手たちの実践
/ 共同 / 2001年
11月
ドキュメント2000は、1996年に創設された芸術関連助成組織で、様々な芸術活動の記録とその広報活動に対して資金的な助成を行う。森岡は、長期入院する患児のQOL向上を支援する活動に対して助成を受けた。約7年間にわたる活動の過程とそこから得た成果をレポート報告する。
編者:荻原康子、熊倉純子
分担執筆:村田真、橋本敏子、小暮宣雄、樋口昌樹、熊倉純子、加藤種男、森岡祥倫
担当部分:P99~P114
総頁数:243
【発行所/発表場所】
ドキュメント2000プロジェクト実行委員会(株)トランスアート
Pracitca 1 セルフ・エデュケーション時代
/ 共同 / 2001年
12月
上記共著の担当部分を要約して採録。
編者:川俣正、ニコラス・ペーリー、熊倉敬聡
分担執筆:川俣正、ニコラス・ペーリー、熊倉敬聡、森岡祥倫他25名
担当部分:P58~P61
総頁数:221
【発行所/発表場所】
フィルムアート社
映像体験ミュージアム:イマジネーションの表現
/ 共同 / 2002年
3月
東京都写真美術館の主催する展覧会「映像体験ミュージアム:イマジネーションの未来へ」のカタログ(市販流通書籍)。別項「視覚の拡大と縮小、そして消失」の採録。平成18年8月、デジタル映像史文献ガイド他を加えて増補版を刊行。
分担執筆:森山朋絵、後藤和彦、山口勝弘、森岡祥倫他
担当部分:P114-P115, P177
総頁数:178
【発行所/発表場所】
工作舎
EAT 芸術と技術の実験
/ 共同 / 2003年
4月
「E.A.T.-芸術と技術の実験 」展(NTTインターコミュニケーション・センター 平成15年4月11日~6月29日)の図版(市販流通書籍)
1960年代後半から1970年代に活動したE.A.T.(Experiments in Art and Technology)の業績を解説。その意義を今日のインターネット・コミュニティに代表される協働のための公共圏、ないしは無為の共同体として再評価する。
分担執筆:後々田寿徳、ビリー・クルーバー、中谷芙二子、外山紀久子、畠中実、森岡祥倫
担当部分:「無為の合一 ~初期E.A.T.の活動とその今日的意義」P98-P112
総頁数:173
【発行所/発表場所】
NTT出版
Possible Futuresアート&テクノロジーの過去と未来
/ 共同 / 2005年
10月
「Possible Futures:アート&テクノロジーの過去と未来」(NTTインターコミュニケーション・センター 平成17年10月21日~12月25日)の図版(市販流通書籍)
1970年代~80年代半ばの日本のビデオ・アートを振り返り、情報化社会とグローバリゼーションに向かう当時の社会・経済状況の変化と電子情報メディアの相関を強く意識する、共同体形成のためのアクティヴィズムとして捉えなおす。
分担執筆:住友文彦、四方幸子、森岡祥倫
担当部分:「非決定という態度~1970-80年代、日本のヴィデオ・アートを中心に(複数のメディア・アート史を綴るために)」P22-P36
総頁数:126
【発行所/発表場所】
NTT出版
◆学術論文
類推と隣接
/ 1977年
9月
記号学の諸概念を用いて、映画学、映像理論の体系を分類する。エイゼンシュテインらの統辞論的モデルと、アルンハイムやクレシェフらの連合論的モデルを比較論的に分析し、それらの理論にどのような補完関係があるかを明らかにする。
P4~P7
【発行所/発表場所】
日本映像学会「映像学研究」第1号
レ・リュミエール
/ 1986年
3月
リュミエール兄弟の伝記「Les Lumiere」(Payot、 1985)の解説論文。同書は、兄弟のリヨン工場の様子が詳細に紹介されており、カラー写真術のひとつであるオートクローム法の開発の経緯など、発明者、経営者としてのリュミエール兄弟の多彩な活動を知ることができる。
P71~P73
【発行所/発表場所】
日本映像学会「映像学」第33号
脱近代と映像
/ 1990年
3月
学会15回大会において開かれたシンポジウムでの発表をもとに再構成。近代の確立とともにもたらされた表現の概念が技術革新などの社会的構造の変化によってその意味をどのように変えつつあるかを、テクノロジー・アート作品の分析を通して考察する。
共同執筆者 森岡、犬伏、柏木、竹田、室井
担当部分:P4~P51
【発行所/発表場所】
日本映像学会「映像学」第40号
新しい情報テクノロジーと表現概念の変転について
/ 1990年
11月
現代社会における電子情報メディアの個人生活ベースでの広がりが、現代の芸術表現の動向の中でどのように理念化されているかについて、1960年代~現代の主要な作家や作品を挙げ、システムとしての作品おける他者性の浸透という観点から論じる。
P52~P69
【発行所/発表場所】
日本映像学会「映像学」第42号
これは彫刻ではない:ロバート・マラリー論/序論
/ 1992年
3月
コンピュータ技術の応用によって立体造形芸術の新しい局面を開拓したアメリカの彫刻家Robert Mallary の業績を、その論文「Computer Sculpture:Six Levels of Cybernetics」(1969)と、彫刻制作支援プログラムTRAN2の解説によって再評価する。
P85~P92
【発行所/発表場所】
筑波大学芸術系「総合造形」第1号
美術館批判の系脈とメディア・ミュージアム
/ 1993年
3月
A.マルローの“想像の美術館”の概念、P.ヴァレリーの博物館批判、M.プレーストにおける美術館のイメージ、F.キースラーの“テレ=ミュージアム”の構想などを比較し、ミュージアムの情報化という現代的観点に見い出されるミュージアム批判の系脈を歴史的に検討する。
P4~P13
【発行所/発表場所】
日本映像学会「映像学」第49号
DRILL 1---音の面が与えられたとせよ:水をヒューマン・インターフェイスとする楽器システムの制作
/ 2000年
6月
森岡の所属するメディア計画研究室が制作したコンピュータ音楽の自動生成システムのコンセプトと技術概要を掲載。同システムは水などの導電性の物質をヒューマン・インターフェイスとするインスタレーションの形態をとり、平成11年、京都で開催された美術展で初公開した。
共同執筆者:森岡祥倫、加藤智彦
担当部分:P113~P117
【発行所/発表場所】
東京工芸大学芸術学部紀要第6号(※学外査読あり)
イメージ・感性開発のためのメディア活用型総合学習パッケージの開発~美術館等におけるワークショップ及び学習環境デザインの教材開発に関する調査・研究
/ 2005年
3月
研究代表者 茂木一司(群馬大学教育学部)
分担執筆:茂木、直江俊雄、永森基樹、森公一、森岡祥倫他
担当部分:P24-P25「あさひdeアート2003 ワークショップ感想」、P199-P203「メディア・アートとヒューマン・ディヴェロプメント:ダンカン・チャップマンのサウンド・ワークショップについて」
総頁数:215
【発行所/発表場所】
平成14~16年度 科学研究補助金 基盤研究(B)(1) 研究成果報告書
◆その他
【その他の展覧会等】
森岡祥倫、村田清一 2人展
/ 共同 / 1975年
1月
/ 共同 / 1975年 1月
村田清一との共同制作による出品。ビデオ、写真、コピー機などのメディアを相互に関連させ、「コミュニケーションにおける情報遅延」をテーマにしたインスタレーションとして会場を構成した。(共作者)森岡、村田清一。
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
楡の木画廊(東京)
THE EXHIBITION 8月
/ 共同 / 1975年
8月
村田清一との共同制作によるインスタレーション作品を出品、8ミリフィルム、写真、地図、ドローイングによるミクスト・メディア作品。「メディア変遷における差延」をテーマとする。(共作者)森岡、村田清一。
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
神奈川県民ギャラリー(横浜)
織物のとしての風景
/ 単独 / 1975年
9月
複数の写真構成によって都市の景観構造を分析的に表現する。素材:白黒写真プリント400点。地図など。
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
楡の木画廊(東京)
単一から単一へ
/ 単独 / 1976年
1月
都市の景観構造をテーマとした写真作品を出品。白黒写真プリント(全紙版)12点で構成。
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
真木画廊(東京)
分類と範疇 I
/ 単独 / 1976年
9月
観光絵葉書をモチーフとし、そこに含まれる色彩要素をカラーコピー機を用いて析出する。カラーコピーによる平面作品12点。
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
楡の木画廊(東京)
分類と範疇 II
/ 単独 / 1977年
5月
前掲個展に出品した作品のシリーズ。他にタイプ文字を用いた作品2点を出品。
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
サトウ画廊(東京)
第9回芸術祭典・京 造形部門SKIN DIVE
/ 単独 / 1999年
5月
~
1999年
6月
水などの液体をヒューマン・インターフェイスとするコンピュータ音楽の演奏システム「DRILL 1: 音の面が与えられたとせよ」を制作出品。
共同制作者 森岡祥倫、加藤智彦
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
元・龍池小学校(京都)
知覚するかたち
/ 共同 / 2000年
7月
~
2000年
8月
水などの液体をヒューマン・インターフェイスとするコンピュータ音楽の演奏システム「DRILL 1: 音の面が与えられたとせよ」を制作出品。
共同制作者:森岡祥倫、加藤智彦
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
福井県立美術館(福井)
【解説論文・評論・書評・批評等】
類推と隣接:擬人化の映画的作用について
/ 単独 / 1977年
7月
映画理論と記号学の手法によって、ディズニーのアニメーションなど映画作品に現れる擬人化の作用と構造を分析する。
P142~P150
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
流動出版社「流動」7月号
ニュー・ウェイブの旗手たち:ウィデオ/新たなコンテクストに向けて
/ 単独 / 1985年
1月
美術、イラスト、ファションなど各分野で注目される新人アーティストを紹介・評論する特集。ビデオートとCGの若手作家5人についての執筆を担当。
P57~P58、P60、P74~P75、P86~P89
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」1月号
ドイツ・ビデオアート20年の歩み1963-1983
/ 単独 / 1985年
6月
同名の展覧会の評論。電子映像技術を応用した新しい芸術領域として1960年代の西ドイツで生まれた、“ビデオアート”を、ナムジュン・パイクをはじめとする主要な作家について系統的に解説する。
P106~P110
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
ダゲレオ出版「イメージフォーラム」6月号
ショップにおけるニューメディアの現在:映像化店舗から無店舗販売まで
/ 単独 / 1986年
1月
80年代初頭にアメリカに登場したマーケティング戦略“ビジュアル・マーチャンダイシング”の、日本の流通業界における主要な店舗・商業施設での事例を調査・紹介し、店舗空間のニュー・メディア化への提案を行う。
P213~P220
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
商店建築社「商店建築」1月号
個別のシステムとしての写真
/ 単独 / 1986年
5月
技術評論家、日高敏の論文を題材に、電子映像技術時代の写真術・銀塩映像のあり方を、“表現と技術”という二分法の再検証を通して批判的に考察する。
P134~P135
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
日本カメラ社「日本カメラ」5月号
ヴィデオディスクへのアプローチ
/ 単独 / 1986年
5月
同年に開催された「アート・ニュービジョン ’86」展の出品作品を対象に、ビデオディスクの応用によるアートの可能性を紹介する。
P214~P215
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」5月号
ことばを誘う写真:ホックニーの場合
/ 単独 / 1986年
8月
デビッド・ホックニーの写真コラージュについての諸論の再読を通して、写真表現と現代美術の相互浸透がもたらす可能性を提示する。
P118~P119
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
日本カメラ社「日本カメラ」8月号
ハイテック・アートの現在形:開かれた回路へ
/ 共同 / 1986年
9月
同年に開催された「ハイテック・アート国際展」をテーマにした対談の採録。高度技術社会において芸術表現が抱える諸問題を実作の紹介を混じえて論じる。
共同執筆者:森岡祥倫、浅田彰
担当部分:P26~P55
(対談のため担当部分抽出不可能。)
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」9月号
越境し続ける“かたち”
/ 単独 / 1987年
5月
コンピュータ・グラフィックス作家、藤幡正樹の個展発表作品について論じる。計算機と自動加工機の結合によって制作されたその立体造形作品の独自性を分析する。
P214~P215
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」5月号
剥離される世界:ヴォルフ・フォステルのDё-collage
/ 単独 / 1987年
6月
現代美術の主要な表現形態であるビデオアートは、60年代後半の西ドイツにおける前衛的な芸術集団“フルクサス”にその起源を求めることができる。本論では、メンバーのひとりヴォルフ・フォステルの業績を紹介するとともに、情報化社会における芸術の新しい位置付け展望する。
P67~P73
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
青土社 「ユリイカ」6月号
私性のパブリック・ドメイン
/ 単独 / 1987年
7月
電子ネットワークと社会の本質とは、情報学的な関係性の綱目として社会を再構成し制御することにあるという視点から、メディアの変質とともに生まれる集団と個の関係を考察する。メディア研究家、ジーン・ヤングブラッドのネットワーク論を併せて紹介する。
P20~P24
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
青土社「ユリイカ」7月号
ビデオ・インスタレーションの特殊姓
/ 単独 / 1988年
3月
電子映像技術の応用による空間造形の様式である“ビデオ・インスタレーション”の特徴を、3つの出品作品を中心に論じる。同時に、戦後現代美術の歴史をビデオ・アートがどのように受け継ぎ展開させることができるか、その可能性を示唆する。
P108~P113(日本語・英語表記)
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
第2回ふくい国際ビデオ・ビエンナーレ実行委員会「第2回ふくい国際ビデオ・ビエンナーレ」図録
美術史を引用するテクノロジー:宮島達男のインスタレーション
/ 単独 / 1988年
4月
美術家、宮島達男の個展発表作品について論じる。各種の電子部品の構成からなるインスタレーション作品が、モンドリアンなど20世紀西洋美術や近世日本美術などの作品からの引用から成り立っていることを指摘する。
P242~P243
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」4月号
テクノロジーが生み出すメディア効果
/ 単独 / 1988年
9月
近年の電子映像技術の発達において、デジタル・テクノロジーがどのような役割を果たしているかを解説する。テレビ技術の発達を概観した年表を作成、併載する。
P60~P62
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
ダゲレオ出版「イメージフォーラム」9月号
パーソナルCGのすすめ
/ 単独 / 1988年
10月
高価なコンピュータ・グラフィックス・システムに替わる、パソコン・ベースの簡便で高性能なシステムを紹介し、美術家やデザイナーなどが個人でできる作業環境の提案を行なう。
P352~P353
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」10月号
メディア・ミュージアムにむけて
/ 単独 / 1989年
5月
展示、学芸情報、作品ジャンルの3つの論点から、ビデオやコンピュータの導入によって美術館、博物館の役割と機能がどのように変化するかを論じ、近未来のメディア化ミュージアムの姿を素描する。
P16~P17
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
モリサワ「たて組ヨコ組」第24号
映像魔術とアルゴリズミッック・イメージ
/ 単独 / 1989年
7月
左記展覧会出品作家の岩井俊雄の作品を紹介。映画前史の様々な映像装置の復元を通じ、それらを今日のコンピュータ技術の応用によって、全く新しい芸術形態に変換する作家の方法論を“アルゴリスミック・イメージ(計算による画像)”という視点から評価し、それが旧来の芸術概念をどのように刷新するかを分析する。
P194~P200(日本語・英語表記)
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
第3回ふくい国際ビデオ・ビエンナーレ実行委員会「第3回ふくい国際ビデオ・ビエンナーレ」図録
デザイン小事典:モリスからスペース・シャトルまで
/ 共同 / 1989年
9月
デザイン分野の基礎的な概念、人名、作品などを項目別の解説でまとめた事典形式の特集記事。“デスクトップ・パブリッシング” “ビジュアル・マーチャンダイジング”など、コンピュータ関連と電子メディア関連の項目を担当。
共同執筆者:森岡祥倫他多数
担当部分:P22~P23
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」9月号
Formative Indetermination in Japanese Technology
/ 単独 / 1989年
9月
ユーロパリア日本は日本の文化と芸術をEC諸国に紹介する催し。本論は、そのうちアントワープ市現代美術館における「NEW TOOLS、NEW IMAGES」展のために執筆。日本の戦後前衛芸術とテクノロジー発達の関係を踏まえて、9人の作品作家の紹介を行う。
P15~P27(英語・フラマン語表記)
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
ユーロパリア日本委員会NEW TOOLS、NEW IMAGES展図録
写真はなぜかくもテクノロジーを愛するのか:写真の死と不可能性
/ 単独 / 1990年
4月
電子映像技術の出現によって今日の写真表現が直面している諸問題を、フリードランダー、サマラスなど代表的な現代作家の作品を通して考察し、同時にニューメディアの利用による写真表現の活路を提示する。
P80~P97
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」4月号
PRIVATE VISIONS
/ 共同 / 1990年
10月
1980年代の日本の代表的なビデオアート作品を集め世界各地の美術館やギャラリーで上映する巡回展「PRIVATE VISIONS 」のカタログのために執筆。テーマ別に分かれた全7巻のそれぞれについて作品解説した。
共同執筆者:森岡祥倫、中村敬治
担当部分:P6、P11、P14、P16、P20、P26
(英語表記)
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
国際交流基金「PRIVATE VISIONS 」図録
コンピュータ・シミュレーションの世界
/ 単独 / 1991年
9月
テレビ・ゲームからフライト・シミュレーションまで、広範な産業・科学領域で浸透しているコンピュータ・シミュレーションの現状を解説する。とりわけ、フォン・ノイマンの研究に始まる自己増殖セル・オートマトンの原理とその応用分野を展望する。
P77~P80
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
(財)品川文化振興事業団 O美術館
アートリゾートとしてのデジタルアート:A&Tの記憶と現在
/ 単独 / 1991年
9月
1991年6月~7月に開催されたハイ・テクノロジー・アート展「ART LAB」(東京、TEPIA)を題材に、1960年代以後のアートとテクノロジーの相関史を振り返りながら、デジタル・イメージを利用した芸術表現の特殊姓を論じる。出品作家、中原浩大、福田美蘭、コンプレッソ・プラスティコの作品について言及。
P155~P163
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」9月号
ARTEC’91
/ 単独 / 1992年
4月
1991年、名古屋市美術館他で開催されたテクノロジー・アートの展覧会「名古屋ビエンナーレ ARTEC ’ 91」の展覧会評。キネティック・アートの先駆者ウェン・イン・ツァイをはじめとする入賞者の業績を解説する。
P30~P33
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.0 Spring第1巻第1号
電子美術館の手前で
/ 単独 / 1992年
8月
美術情報検索、展示解説システム、ビデオライブラリーなど近年の美術館における電子情報メディア導入の動向に対して、その前提となるべき情報サービス環境の整備を提言する。観客対象別カタログ、エントランス情報などについての改善施策を指摘する。
P218~P219
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」8月号
各自の郊外からサイト・キャスティングせよ
/ 単独 / 1992年
9月
ドイツのビデオ・アーティスト、インゴ・ギュンターの日本における展覧会の批評。微弱電波の映像送信で展覧会場内に作られる情報環境そのものを作品化する作家の手法を取り上げ、マスメディアの広域放送に対抗する“sight casting (極狭域放送)” の可能性を指摘する。
P218~P219
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」9月号
アート&テクノロジーの歴史[序論]アート&テクノロジーのフィールドは可能か
/ 単独 / 1992年
10月
1960~80年代における芸術と科学技術の相補関係を通史的に整理する連載論文の序論。初期のアート&テクノロジー運動の意義、主要な展覧会。アーティスト、文献などを概括する。
P200~P203
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.2 Autumn第1巻第3号
固有名のカオスとしてのコラボレーション
/ 単独 / 1992年
10月
ビデオ・アートの創始者、ナムジュン・パイクの作品におけるコラボレーション(共同制作)の特異性を解説する。ポスト・モダニストに特徴的なラボレーションの作法を、作家=主体の内的な観念の外的物象化の過程としての近代的な芸術表現の概念を超越する戦略として位置づける。
P204~P205
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」10月号
日本のビデオ・アートをめぐるメモランダム:1972年~
/ 単独 / 1992年
11月
日本の初期ビデオ・アート作品とその現代的展開を眺望する展覧会「ビデオ・新たな世界」展のカタログ解説文。1970年代初頭からの著者の体験を交え、近年のビデオ・アートの特徴を“インスタレーション”“オフミュージアムの回路”“対話表現としての作品”“機械の魅惑”という4つの観点から分析する。
P14~P17
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
(財)品川文化振興事業団 O美術館「ビデオ・新たな世界-そのメディアの可能性」展図録
バイナリー・ブックの現在
/ 単独 / 1992年
11月
1992年7月~8月、栃木県立美術館で開催された「本の宇宙」展を題材に、DTPやマルチメディア。CD-ROM など電子出版の出現によって変貌する出版概念の諸問題を提示する。デジタル化されたバイナリー・ブックの制作に関わる編集者やデザイナーの立場の変化を指摘。
P204~P205
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」11月号
劇場モデルの終淵
/ 単独 / 1992年
12月
アメリカのコンピュータ学者ブレンダ・ローレルが著者「劇場としてのコンピュータ」で展開するユーザー・インタフェイス・モデルの紹介と批判を通して、旧来の美学や哲学が表象理論において依拠してきた光学モデル(劇場モデル)とポストモダニズムの工場モデルの関係を問い直す。
P200~P201
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」12月号
牛波の大空絵画
/ 単独 / 1993年
1月
中国からの亡命美術家、牛波(ニュウ・ボ)の最近作に関する紹介記事。1993年から牛波は、航空機を使用して煙幕で空に絵画を描くという「大空絵画」を、東京やニューヨークの上空で実施しており、1960年代のスカイ・アートを再現する試みとして注目されている。
P12~P13
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」1月号
現代美術事典
/ 共同 / 1993年
1月
現代美術に関わる代表的な用語と人名を集めた入門的な事典。(担当部分)電子映像メディアと美術の関わりに関連する事項(ビデオ・アートやコンピュータ・アートなどの関連項目と、その代表的なアーティスト)を扱っている。
共同執筆者:森岡祥倫、秋田、たに、
篠田、他41名
担当部分:P42~P43、P69~P70、P105~P106、P120~P121、P128、P151
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」1月号
アート&テクノロジーの歴史[1]
/ 単独 / 1993年
1月
1960~70年代に特定して、芸術と科学技術の相関史を概説する連載。ナムジュン・パイクやW&S.バスルカ夫妻のビデオ・シンセサイザーをはじめとする画像変調装置の歴史を、1993年6月に開催されたArs Electronica 展(オーストリア、リンツ)での装置展示をもとに概説する。
P214~P219
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.3 Winter第2巻第1号
アート&テクノロジーの歴史[2]システム、生気論、形態(前)
/ 単独 / 1993年
4月
美術評論家ジャック・バーンハムが『近代彫刻を越えて』[1967年]において展開するサイバー・アート論を踏まえて、ノーバート・ウィナーのサイバネティックスが美術の世界に与えた影響を、「新しい生気論」「システム的なものへの傾倒」といった観点から分析する。
P178~P183
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.4 Spring第2巻第2号
変容するテクノロジー観
/ 単独 / 1993年
5月
1960年代的な“アート&テクノロジー”運動の意義を、マルチメディアやインターネットなど、より進化したメディア・テクノロジー文化のなかでふたたび見直すための指針を提示する。あわせて、現代のメディア・アートを理解するうえで手助けとなる書誌資料を紹介する。
P32~P35
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
丸善「EYES」NO.5
アート&テクノロジーの歴史[3]システム、生気論、形態(後)
/ 単独 / 1993年
7月
前出同一表題論文の後編。1968年、ロンドンで開かれた「サイバネティック・セレンディビディ」展の内容を概説しながら、近代的な作家主義を越えた “システム論的な意志発現”としてのサイバー・アートの例を、美術や音楽、詩作、ダンスなど様々な分野にひろう。
P162~P168
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.5 Summer第2巻第3号
アート&テクノロジーの歴史[4]時間の形態学とキネティシズム(前)
/ 単独 / 1993年
10月
フランク・ポペールのキネティック・アート論におけるキネティシズムの分類を参照しながら、自然や生命現象の本質を事物の運動軌跡の記録というかたちで例証しようとする20世紀的な科学の眼差しと、モダン・アートの歴史に見られる“生気論”的発想との関連を比較分析する。
P158~P165
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.6 Autumn第2巻第4号
小講座:アート&テクノロジーの20世紀
/ 単独 / 1993年
11月
板垣鷹穂の未来派批判からコンピュータ・グラフィックス利用の映画に至るまで、20世紀の芸術表現におけるテクノロジーの役割を、美術、デザイン、写真、映画など、様々な分野の例を挙げて検証する。とりわけ日本の造形美術における大阪万博(1970年)の意義を再評価する。
P87~P103
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」11月号
ICC Artists Database Preview:index-Interactive
/ 単独 / 1994年
1月
森岡の監修によって制作中の「ICC
Artists、Data- base」(1997年より稼働)のコンテンツから、“Interactive ”のキーワードによって抽出されるアーティストの業績と経歴を整理し、新たに解説を加えた紹介記事。同誌のインタラクティブ・アート特集にちなむ。
P80~P87
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.7 Winter第3巻第1号
現代日本アーティスト名鑑
/ 共同 / 1994年
1月
現代美術の領域における日本の代表的なアーティストを紹介する人名事典。(担当部分)ビデオ・アート、コンピュータ・アートなど、主として電子メディアによる表現を試みている作家(出光真子、藤旗正樹、山本圭吾)を取り上げた。
共同執筆者:森岡祥倫、秋田、伊藤、他
担当部分:P45-46、50、78
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」1月号
アート&テクノロジーの歴史[5]時間の形態学とキネティシズム(後)
/ 単独 / 1994年
1月
前出同一表題論文の後編。ヘスス・ラファエル・ソト、ヤコブ・アガム、ウェン=イン・ツァイなど、代表的なキネティック・アートの作家の経歴と業績を解説する。上演する彫刻から、インタラクションの可能性を内包させた戦後のネオ・キネティシズムへの変化を中心に論じる。
P144~P149
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.7 Winter第3巻第1号
アート&テクノロジーの歴史[6]エクスパンデット・シネマ(前)
/ 単独 / 1994年
4月
1960年代末のアメリカを中心に広まった新しい映像表現の潮流「エキスパンデッド・シネマ(拡張された映画)」について、同時代に発表されたジーン・ヤングブラッドの著作を参照しながら、ヨーロッパ的な実験映画の伝統との比較において、その映像表現史的及び文化論的な意義を解説する。
P172~P177
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.8 Spring第3巻第2号
ICCマトリックス9
/ 単独 / 1994年
4月
アンドレ・マルローの「イマジナリー・ミュージアム」論やフレデリック・キースラーの「テレ・ミュージアム」の概念など、今日のヴァーチュアル・ミュージアム論の先駆となる発想や思想を考察し、現代の情報化社会におけるミュージアムの在り方について論じる。
P168~P171
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.8 Spring第3巻第2号
Between Magic and the Algorithmic Image
/ 単独 / 1994年
5月
メディア・アーティスト、岩井俊雄のヨーロッパ巡回展におけるカタログに作家解説として発表した論文。ポスト・モダニズムを体現する世代のアーティストとして、テレビやビデオゲームなどのメデ
ィアの特質をどのように反映し、自身のスタイルとして吸収しているかを論じる。
P33~P37(英語、独語表記)
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
Zentrum Fur Kunst und Medientechnologie Toshio Iwai
アート&テクノロジーの歴史[7]エクスパンデット・シネマ(後)
/ 単独 / 1994年
7月
前出同一表題論文の後編。60年代的なエキスパンデッド・シネマの作家を代表するジョン・ホイットニーの経歴と作品の特徴を、“アブストラクト・フィルム”という概念に対するホイットニー独自の思想に添って解説する。
P238~P244
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.9 Summer第3巻第3号
メディア・アートは芸術という概念を転換する
/ 単独 / 1994年
7月
「マルチメディアとアート」を特集する同誌の巻頭論文。今日のメディア・アートの特質を、“ツール”としてのテクノロジーという観念からの開放と、“メディア環境”におけるアーティストの新しいアイデンティティの獲得という、2つの論点において解説する。
P5~P10
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
企業メセナ協議会「季刊メセナ」NO.17
メディア・アートの実験工房から
/ 単独 / 1994年
7月
マルチメディア技術や新しいヒューマン・インターフェイス、あるいはネットワーク技術を応用した最新のメディア・アート作品とそのアーティストの主張を、解説と図版構成で紹介する。アーティストには、ノウボディック・リサーチ、ミニョノー&ソムラーなど。
P30~P34
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
企業メセナ協議会「季刊メセナ」NO.17
アート&テクノロジーの歴史[8]見る音楽/イメージ=サウ ンド・モデュレーション(前)
/ 単独 / 1994年
10月
音楽と映像(ないしは光)の同期的演奏を可能にする“ビジュアル=ミュージック”の装置の歴史を、カラー・オルガンのヴァリエーションやスクリャービンの作品を例に概説し、それらが美術や音楽の歴史においてどのように位置づけられてきたかを分析する。
P184~P189
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.10 Autumn第3巻第4号
アート&テクノロジーの歴史[9]見る音楽/イメージ=サウンド・モデュレーション(後)
/ 単独 / 1995年
1月
前掲同一表題論文の後編。非接触式の電子楽器の代表として有名なテルミン・ヴォックスの発明者であるレフ・セルゲイヴィッチ・テルミンの足跡を辿りながら、科学技術と芸術表現の相補関係が、政治状況や経済の影響によって規定され運命づけられる様子を解説する。
P180~P185
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.11 Winter第4巻第1号
ジェフ・ウォール:写真的リアリズムと絵画的タイポロジーの相克
/ 単独 / 1995年
1月
カナダの美術家、ジェフ・ウォールの写真による作品シリーズを解説する。マネや葛飾北斎など、古今東西の美術作品や映画作品の巧みな引用によって、ウォールが“ミクロ・ジェスチャー”と呼ぶ身体記号をどのように作品の内部に構成させているか、具体例あげて分析する。
P234~P235
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」 1月号
情報ネットワーク拠点としての文化施設:ミュージアムの情報化
/ 単独 / 1995年
2月
“ヴァーチュアル・ミュージアム”または“電子美術館”の概念を、近代ミュージアムの成立・発達史に内臓する諸問題
と照合し、アート・ドキュメンテーションの電子化という動向とあわせて批判的に再検討する。
P24~P25
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
INAX「空間系」NO.6
アート&テクノロジーの歴史[10]体験する科学:フランク・ オッペンハイマーとエクスプロラトリウム(前)
/ 単独 / 1995年
4月
サンフランシスコの科学館エクプロラトリウムの開館までの過程を、その創設者であるフランク・オッペンハイマーの経歴とともに辿り、展示デザインに関わる独自の思想がどのようにして生まれたか、またエクプロラトリウムの展示計画が従前の科学博物館のそれとどのように異なるかについて分析する。P168~P173
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.12 Spring第4巻第2号
視覚の拡大と縮小、そして消失
/ 単独 / 1995年
4月
東京都写真美術館映像工夫館の展覧会におけるカタログでの解説文。有史以来、人間の視覚や世界認識のプロセスが、テクノロジーの進化によってどのように変容してきたか、様々な具体例を挙げながら説明し、機械的なヴィジョンと人間の眼差しとの相違を論じる。
P36~P37
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
東京都写真美術館「イマジネーションの表現」
戦後50年 写真で見る日本の現代美術
/ 共同 / 1995年
5月
第2次世界大戦後から現代に至る日本の美術界の流れを、写真資料と10年毎の解説文によって再構成する。(担当部分)全体の写真選定と1970年代の解説を行った。60年代アバンギャルドの継承、およびコンセプチュアル・アートの衰退から絵画的なものの復活という文脈を総括する。
共同執筆者:森岡祥倫、高嶋、たにあらた
担当部分:P104、P105、P111、P115、
P119、P123、P127、P131
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」5月号
批評の爼板1~7
/ 単独 / 1995年
6月
~
1995年
12月
批評の言葉のありかたそれ自体を批評するというスタイルをとりながら、映像、美術、デザインなどの各分野にわたって、時々のトピックスをレポートするコラム。7回連載。
6月号:P192~P193 7月号:P200~P201 8月号:P188~P189 9月号:P188~P189 10月号:P200~P201 11月号:P200~P201 12月号:P196~P197
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」6月号~12月号
アート&テクノロジーの歴史[11]体験する科学:フランク・ オッペンハイマーとエクスプロラトリウム(後)
/ 単独 / 1995年
7月
前出同一表題論文の後編。エクスプロラトリウム開以降のオッペンハイマー夫妻の活動について。「サイバネティック・セレンディピティ」展の開催によって、今日の同館の特色が決定されるまで経緯を紹介する。同館が、体験型の自然科学博物館の典型として世界的に位置づけられる根拠を論じる。
P118~P124
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.13 Summer第4巻第3号
アート&テクノロジーの歴史[12]博覧会の思想とテクノ= アバンギャルド/Expo’70大阪万国博覧会(前)
/ 単独 / 1995年
10月
1970年の大阪万国博覧会が、日本のアート&テクノロジー・シーンの形成にもたらした意義を、いくつかのパビリオンの展示内容とその特徴の解説によって明らかにする。本論前編で扱う展示館は、鉄
鋼館せんい館、アメリカ館、チェコ館など。
P185~P191
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.14 Autumn第4巻第4号
メディア・アート・ワークショップ宣言:ニュー・ミュージオロジーにおける教育システムの役割
/ 単独 / 1995年
10月
作品の収集、保存、展示を中心とした従前からの美術館活動の在り方に加え、ワークショップなどの教育普及活動の重要性を唱える。たんに制作セミナー的な催事の開催だけでなく、参加者の体験とそれに基づく思考過程そのものをプログラミングする、ワークショップの新しい姿を提案する。
P204、P206
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.14 Autumn第4巻第4号
ICC Workshop Methodology No.1楽器とアンサンブルのいまとここ
/ 共同 / 1995年
10月
1995年1~3月に森岡の監修で実施したワークショップの概要報告。(担当部分)コンピュータ音楽や造形美術などさまざまな芸術分野からの参加者のコラボレーションによって制作した、まったく新しい発想にもとづく電子楽器を複数紹介する。技術データもあわせて紹介する。
共同執筆者:森岡祥倫、有馬、森脇、
前林
担当部分:P207~P211
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.14 Autumn第4巻第4号
映像への挑戦:日本のアーティストたちの映像表現
/ 単独 / 1995年
10月
1970年代の美術家によるコンセプチュアルな実験映像から現代のメディア・アートまで、日本の実験的な映像表現の歴史を総括する。とりわけ、1970年前後にアメリカから伝わった、エキスパンデッド・シネマの思潮が日本で果たした役割を再評価する。
P30~P34
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」10月号
プロダクト・マシンからソフト・マシン、そしてアート・マシンへ
/ 単独 / 1995年
11月
20世紀の芸術におけるテクノロジーの位置を、ハードウェア中心の道具論的な視点からソフトウェア主導のシステム論的な視点への変遷において捉え、芸術の世界におけるこうしたパラダイム転換が、現代ではむしろ産業や技術社会そのものの命題となっていることを指摘する。
P28~P29
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NEC「コンセンサス」
アート&テクノロジーの歴史[13]博覧会の思想とテクノ=アバンギャルド/Expo’70大阪万国博覧会(後)
/ 単独 / 1996年
1月
前出同一表題論文の後編。ペプシ館における E.A.T(Experiments in Art and Technology) のインター・メディア的な観客参加型シアターの紹介の他、大阪万博がその後の産業社会のみならず芸術の分野にもたらした、システム論的な世界観の意義について論じる。
P178~P183
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.15 Winter第5巻第1号
アートとテクノロジーのボーダー
/ 単独 / 1996年
3月
人間の視覚の奥底に潜むメカニズムを暴き立てるジェームズ・タレルの作品を例に、科学と芸術の融合という古典的な美学のテーマが、それ自体においてどのように制度化され領域化されてきたか、あるいはまた、近代における諸芸術のジャンルの確立において、いかに科学主義的還元の果たす役割が大きかったか、そのプロセスを検証する。P31~P34
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
中部電力「交流」NO.45
アート&テクノロジーの歴史[14]存在のさざめきを記録する/ホログラフィーの技術と芸術
/ 単独 / 1996年
4月
ガボールによるホログラフィー技術の開発の経緯から、各種の技術的バリエーションの解説を通じて、アートの領域でのホログラフィーの利用の歴史を解説する。紹介する主なアーティストに、マーガレット・ベニヨン、ハリエット・キャスディン=シルバー、ルディー・バーコートなど。
P168~P175
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.16 Spring第5巻第2号
エデュテインメントのテクノロジー
/ 共同 / 1996年
4月
コンピュータをはじめとする情報メディアが、子供の芸術教育や障害児の療育、あるいはエデュテーメントの分野において潜在させる可能性と、同時にその危険性について論議する鼎談の再録。長期療養の児童の芸術表現とコンピュータ支援システムの関係について発言する。
共同執筆者:森岡祥倫、大月、彦坂
担当部分:P110~P111
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.16 Spring第5巻第2号
美術館の消滅
/ 単独 / 1996年
6月
現代の美術館活動における情報システムの役割を、情報の収集、編集技術、公開手段といった要素にわけて分析し、これからの“インフォ・ミュージアム”の成立に必要な理念的指針を提示する。現状の美術館機能の情報化を前提とした将来の技術論的な見取り図を付す。
P141~P146
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」6月号
アート&テクノロジーの歴史[15]曖昧なコラボレーション/ビリー・クリューバーとEAT
/ 単独 / 1996年
7月
アメリカのアート&テクノロジーの運動において、とりわけ1960年代末~70年代はじめ、主導的な役割を果たしたエンジニアとアーティストの集団E.A.T (Experiments in Art and Technology) の活動を、その主宰者ビリー・クリューバーの業績を中心に概説する。
P157~P164
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.17 Summer第5巻3号
エキスパンデッド・シネマと20世紀精神の幾何学
/ 単独 / 1996年
9月
愛知芸術文化センターでのマルチ・メディア・パフォーマンスの公演(1996年9月) によせたカタログ解説文。1960年代におけるエキスパンデッド・シネマの意味を問い直し、それが、世界の多面的な認識手段として、今日のマルチメディア技術とどのように通底するかを論じる。
P4~P6
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
愛知芸術文化センター
アート&テクノロジーの歴史[16]外部からの視線とスーパー ・システムとしての自然: オットー・ピーネのスカイ・アートほか
/ 単独 / 1996年
11月
空や宇宙空間からの視点を想定したスカイ・アートスペース・アートの先駆的業績として、MIT 高等視覚研究センターのオットー・ピーネの作品を取り上げ、戦後の造形美術の世界におけるその独自性を再評価する。他に、航空機を利用したアエロ・アートの紹介などを含む。
P176~P182
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.18 Autumn第5巻第4号
アート&テクノロジーの歴史[17]進歩する未完としてのコンピュータ・アートとその創始者たち
/ 単独 / 1997年
4月
コンピュータ・アートの通史に関しての代表的な啓蒙書であるヘルベルト・フランケの「コンピュータ・アート/コンピュータ・グラフィックス」の主旨にそって、マイケル・ノールやチャールズ・スーリなど、1960年代~70年代におけるコンピュータ・アートの創始者たちの業績を解説する。
P173~P180
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.19 Spring第6巻第1号
n+1のコミュニケーション
/ 単独 / 1997年
6月
森岡自身が実際の授業運営において気付いた学生とのコミュニケーションの問題について記したエッセイ。電子メール、とりわけメーリング・リストを用いた「授業外ゼミ」の方法とその功罪について報告する。
P55~P56
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
中央公論社「中央公論」6月号
自己消滅するデジタル・ライブラリー
/ 単独 / 1997年
8月
NTT ICCにおける「アーティスト・データベース」の基本デザインの経験をもとに、インターネットによって接続されるデータベース・システムが、相互参照の運動の中で旧来からの図書館的な機能から「ライティングの場」へと変質するさまを解説する。
P55~P56
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.22
わたしのからだはわたしをどこに誘うのか:展覧会解題5題
/ 単独 / 1998年
2月
身体性をテーマとした展覧会のカタログ解説論文。同展の出品の傾向に即しながら、現代美術や現代の映像表現が内包する、テーマとしての身体性の諸カテゴリーを説明する。
P55~P56
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
福井市視聴覚教育センター・福井市美術館「第1回 ふくいビエンナーレ」展図録
ヴァスルカ:デジタルアート・アジェンダの起草者
/ 単独 / 1998年
8月
ウッディ&スティナ・ヴァスルカ夫妻は、1970年代からいちはやくデジタル画像処理技術を制作プロセスに取り入れたビデオ・アーティストであり、その後今日のメディア・アートを含む電子映像表現の世界に与えた影響の大きさを再評価する。
P55~P56
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTTインターコミュニケーション・センター「ウッデイ・ヴァスルカ」展図録
ワークショップラボWorkshopLab―日本・近年・美術館のブラックホールから
/ 単独 / 1998年
10月
全国各地の美術館ほかで開かれるアート・ワークショップを記録したCD-ROMタイトル「WorkshopLab」(大月ヒロ子 監修、美術館メディア研究会 編)の評論。
URL=http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/review/1001/cd1001.html
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術館メディア研究会「network museum & magazine project」1998年10月1日号
科学と芸術 1 機械との対話:インタラクティブ・アートとは何か
/ 単独 / 1999年
12月
ICC ビエンナーレ’99(NTTインターコミュニケーション・センター)の出品作を中心に、インタラクティヴィティ(相互対話性)をコンセプトや機能としてそなえたメディア・アートの特質を解説する。
P55~P56
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
中部電力「イリューム」VOL.11 NO.2
Art & Science 芸術のヴァカンス
/ 単独 / 2000年
1月
ビデオ・アーティスト、久保田茂子の言葉「ビデオは芸術のバカンス」に拠りながら、自己改革と自己達成の繰り返しでみずからの堅牢なフィールドを築いたモダン・アートの歴史が、自身の外部を捕捉する手がかりとしてテクノロジーの利用をどのように見てきたかについて解説する。
P55~P56
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
中部電力「イリューム」VOL.11 NO.2
クロノフォトグラフィの死と再生:20世紀の映像と図的直感
/ 単独 / 2000年
6月
エティエンヌ・ジュール・マレやマイブリッジの位置づけを一般的な意味での映画前史からずらし、対象物のイメージ表象を説話性や記号性に組織化してゆく20世紀の映像の原点に、「時間の記録術」を通じた近代合理主義的な人間理解への欲望が存在したことを解き明かす。P55~P56
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」NO.32
隔たり・響き・生きられた身体
/ 単独 / 2000年
7月
視覚の優位性から触覚や皮膚感覚の再生というテーマで開かれた展覧会カタログの解説論文。絵画・彫刻等の対象と観客との隔たりを管理する場としての美術館のあり方を批判し、「タッチ展」と呼ばれる観客参加型の展覧会が思想として目指しているものを「響き=場の同時性」の復活として捉えなおす。
P55~P56
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
福井県立美術館「知覚するかたち」展図録解説
芸術のリハビリテーションのほうへ
/ 単独 / 2000年
8月
今日の医療技術化した芸術療法の出現する以前から、障害や病をもった人々の表現に対して強い関心を示したアペルや素朴派の評価を行う。あわせて、美術館鑑賞における障害者の鑑賞のありかたを問うジュリア・カセムの著作「光の中へ」を紹介。
P106~P107
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
NTT出版「季刊インターコミュニケーション」
知は、臨在すべき場所で、聴取に黙する自身を、見出すことができるか
/ 単独 / 2000年
11月
数年間にわたる長期療養者や身体障害者の支援活動などを通じて体験した、研究者としてのアイデンティティの変質について記したエッセイ。近代の哲学や芸術表現が根ざしてきた「語ること」の優位を廃し、「黙して聴くこと」の回復を主張する。
P122~P124
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
鹿島出版会「SD」2000年11月号
ゲリラ・テレビジョン再訪:メディア・アソシエーショニズムとしてのビデオ・アート
/ 単独 / 2000年
11月
「ゲリラ・テレビジョン」は、1970年代初めマイケル・シャンバーグが、対抗文化を担う新しいメディアとしてのビデオの様々な用い方をカタログ形式で示した著作。カウンターからアソシエーションへと変化した現代において、その思想や態度がどのように再評価できるかについて、他の70年代のオルタナティヴ・ムーブメントの紹介とともに解説する。
P55~P56
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帖」2000年11月号
生きるための技法~基礎演習科目設置の背景
/ 単独 / 2005年
3月
芸術学部の初動教育のひとつである基礎演習について、その設置趣旨、授業概要、成果と展望などを概説する。近年の実務教育重視の趨勢にたいして、人間の基本的な能力、“生きる力”としての表現力の重要性と、表現教育における基礎学習の概念の見直しを説く。
「B#」は、大阪成蹊大学芸術学部・学習支援センターの下部組織である綜合芸術センターの機関誌。
P63~P65
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
大阪成蹊大学芸術学部綜合芸術研究センター「B#」第1号
サイバネティック・セレンディピティ:システムの時代と芸術の未来
/ 単独 / 2006年
3月
平成18年8~10月東京都写真美術館で開催された「ポスト・デジグラフィ」展の会場で配布した解説資料。同展では、デジタル・アートの歴史的起源のひとつ「サイバネティック・セレンディピティ」展(1968年、ロンドンICA)に関連する資料展示を行った。戦後の展覧会史上きわめて重要な意味を持つ同展の歴史的な位置づけを解説。同時に、アーティストの作品から情報機器産業の製品にまでおよぶ多岐にわたる展示物の構成について、複数のカテゴリー分けを通じて説明し、鑑賞の助けとした。
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
東京都写真美術館
【翻訳】
映画理論集成
/ 共同 / 1980年
10月
エイゼンシュテイン、バラージュ、アルンハイムなど、映画史初期から現代に至る各国の映画監督、映画評論家、哲学者等の理論を紹介する論文集。クリスチャン・メッツ「映画、言語か言語活動か?」(原文仏語)。
担当部分:P79~P90
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
フィルムアート社
ジーン・ヤングブラッド「欲望の未来」
/ 単独 / 1982年
1月
アメリカの美術評論家Gene Youngbloodの講演採録記事“Future of Desire”(初出:Video Guide 紙Vol.4 No.1 1981 Vancouver )の抄訳。Vol.4 No.1 1981 Vancouver )の抄訳。著者は、パソコン、CCD ビデオカメラ、ビデオディスクなど1980年代に登場した新しいメディア・テクノロジーが、社会=文化的コンテクストの再編成に及ぼす影響力について論じている。
P118~P127
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
美術出版社「美術手帳」1月号
ジーン・ヤングブラッド「テリトリーをこえた自律のコミュニティへ:ヴァーチュアル・スペース」
/ 単独 / 1987年
7月
ビデオ・アート展「Japan ’87 Video Television Festival」(1987年7~8月、東京で開催)に参加した評論家Gene Youngbiood の論文の翻訳。著者は、電子メディア・ネットワークの内部に成立する新しいコミュニティ概念を“virtual space” と名づけ、この仮想社会における芸術家の役割を、“meta-designer”という視点から分析する。
P24~P26
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
「電視:ELECTRIC VISION Japan ’87 Video Television Festival」
マイケル・ゴールドバーグ「ビデオ IN & OUT Vol.1」
/ 単独 / 1989年
6月
ビデオ作家マイケル・ゴールドバーグ執筆によるビデオ作品製作技法書(原文英語)の翻訳。入門者の学習からプロ技術者の研修までを対象としている。425項目からなる事典形式で、基礎技術、記録技術、照明、色、カメラワーク、三脚、電源などの章から構成される。
総頁数:280
【発行所,発表雑誌/学会等の名称】
ダゲレオ出版
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